幸せになるための君との時間【朱桜司】 (ページ8)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:1,846 hit

･▽ ページ8

･

「え、つまりAは、ス～ちゃんのことがすきっていうことなの？」

『…別に好きとかじゃないけど、ちょっと気になってたって言うか』

「いやいやこの話完全にAがあんずとス～ちゃんが一緒にいるの見て告白もどきしてるのを目撃して妬いた話じゃん」

気づいていた。自分の中でも。「嫉妬」

この醜い感情を認めたくなかった。私はそんなにめんどうくさい女と思われたくなかった

「…すみません。」

『…ん？』

「私が…あんずお姉様を独占してしまい…貴方があんずお姉様のことを好きだなんて知りもしなくて」

は？冒頭の凛月さんの言葉聞いてた？それにあんた薄々気づいてるだろ？()

「え、ス～ちゃん何鈍感のフリしてんの？」

『正直なとこ今の話で気づくだろ普通』

なんて私たちの声は耳に入っていない様子。

『…』

「Aも苦労人だね。おつかれ」

･

教室に戻ってきました()

今はお昼時。みんな購買や中庭などに移動して教室には私と朱桜司2人だけ

『朱桜、あのさ』

「はい？なんでしょう？」

あのまま誤解されたままじゃ困る。そう思って私は意を決して本当のことを話そうと思った

『さっき…あんたが言ってたのは、不正解。私は…あんずさんが好きなんじゃなくて…』

『君が…す、…すきだったから…あんずさんと二人で話しているところに嫉妬…して』

と言えば朱桜司はやはり、予想通りあまり驚かない。やっぱり知ってたんだこいつ

「…失礼を承知で言いますが、さっきの話からも充分読めますし、今までの言動や行動からも読みとれます」

『…ですよね？！知ってました！！』

てか、これよく考えたら告白やん

「私は…貴方の事をまだ、どう思っているのか自分でもよくわかりません」

「これを告白と受け取っていいのなら、まだYesという言葉は返せません。でもNoも返したくないのです」

『と、言いますと』

「私が貴方のことをどう考えているか、どう思っているかがわかった時もう1回その返事をお返ししますので、どうかその時まで…待っていただけると幸いなのですが」

なるほど。なんか逆に悲しいけどね。何も思われてなかったってことっしょ？(

『もちろん。いつまでだって待ってやる』