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「どうもー......へへ。」


カランカラン、と音をたてて店に入る。
店の中には、珈琲の香りが漂っている。実に美味しそうだ。


「ああ、いらっしゃい、Aちゃん。」


「う、うぃーす、店長。」


そう、ここは喫茶店『あんていく』。
あの後、何度か通う内に、店長含めた喰種達と打ち解けていったのだ。
金木には店長から話をしてもらい、今ではすっかり親睦を深めている。
喰種と人間の関わりとは奇妙なものだ。
しかし、案外嬉しかったりする。友好関係とか、そういう類いのものに無縁だったからだ。まあ、別に友達なんていらない。嬉しくないわけではないが。
そういえば、近々喰種の客が来るらしい。笛口さんという親子だそうだ。
話は少しだけ聞いていた。父を捜査官に殺され、シングルマザーだということ。
喰種も、人間と同じように大変だということが身に沁みて分かった。

カランカラン

再び、ドアベルが心地のよい鈴音を響かせた。
入店したのは、美しい女性と可憐な少女。
親子のようだった。もしかしたら、話に聞いていて笛口さんなのか。
一つ挨拶をしようと、女性のもとへ向かった。


「あ、こんにちは。その、笛口さんですか?」


「はい。笛口リョーコです。もしかして、あなたが藍川さん?」


「えっ、あ、そうですけど......私って有名人なのか?」


笛口さんは、にこりと微笑んだ。


「店長に、思いやりのある人間の女の子がいると聞いていて。ふふ。」


「わ、ワイが思いやりやて......あ、ありがとうございます。」


「ほら、雛美も挨拶しなさい。」


「......っ。」


「すみません、この子、人見知りで......。」


「い、いえいえ、全然いいんすよ。」


かわいい少女だ。ヒナミちゃん。
人見知りなところがまた良い。
距離感ゼロのゴブリンは容赦なく突っ掛かってくるからな。
しかし、こんなに小さな子も喰種として捜査官に殺されるかもしれないのか。
思うのだが、捜査官はちと偏見が過ぎないだろうか。
命を奪うことを躊躇う喰種だっているだろうに。


「じゃあ......私はヒナミを二階に連れて行くわね。藍川さん、またね。」


「は、はい。」


笛口さんは、私に手を振って二階へ向かった。
ヒナミちゃんと繋がられた細い手。
あの手には、どれだけの想いが込められているのだろうか。
細く強い糸。
断たれることがあるとすれば、人間の手によってだろう。

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清水。 - 当時の私は社会への憎しみとか、そういうのを持ち合わせていたのかもしれませんけど、もう分からないです。私は変わりました。ごめんなさい。どうしても主人公の言葉が紡げない。もう待ってる人はいないでしょうけど、本当に申し訳ないです。 (2020年7月13日 0時) (レス) id: 0eb0a2954a (このIDを非表示/違反報告)
清水。 - 皆さん更新してなくてすみません。作者です。パスワード忘れたのもあるんですけど、多分もう私にはこの作品の続きが書けないと思います。主人公の気持ちが分からなくなってしまいました。 (2020年7月13日 0時) (レス) id: 0eb0a2954a (このIDを非表示/違反報告)
(^∇^) - すっごい、面白いです!続き描いて、欲しいです!!楽しみにしています! (2019年11月22日 17時) (レス) id: 752347c070 (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 私、こういう作品好きなのですが書くのやめてしまわれましたか? (2018年12月21日 4時) (レス) id: 50d32aa5ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:静水。 | 作成日時:2018年9月15日 1時

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