episode13 ページ13
御「……え?」
東京選抜から帰ってきた一也が、私を見て固まる
その原因は私の腰にしがみついてる
琴「Aせんぱ〜い」
こいつ…
『ちょ、琴羽…歩きにくい』
琴「だって私もう帰んなきゃいけないんですよ?」
「もうA先輩に会えないんですよ?」
『いや明日もあるじゃん!』
グズる琴羽を無理やり剥がして帰らせる
琴「Aせんぱ〜い!また明日です!」
『はいはい、気をつけてね〜』
御「え、どうしたのあいつ」
『誰かさんに振られたらしくてね』
御「……スミマセン」
『ま、いいや…で?どうだった?』
御「すげーやつばっか」
心から楽しそうに笑った一也
『そりゃ良かったね、また明日もがんばって来て』
御「おう、チームのことよろしくな」
そうやって話しながら食堂に向かう
途中、自主練に向かうみんなに会って質問攻めの一也を放置して素振りに行く
風を切るバットの唸りが心に響く
御「相変わらずいい振りしてんなぁ」
『あ、一也』
バットを肩に抱えた一也
『質問攻めは?』
御「振り切った笑」
そうして、私の隣でバットを振り始めた一也
御「なぁ、A」
『ん?』
一也に名前を呼ばれ、素振りをしながら返事をする
御「好きだよ」
『……へ?』
突然のことに、思わず体制が崩れる
『なに?!急になに?!』
御「いや?言いたくなった、それだけ」
ぽかると固まる私を他所に、バットを振り続ける一也をぼーっと眺める
『ばか…』
御「なんだよ、照れてんの?今さら」
『……うっさい』
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作者名:玲海 | 作成日時:2020年2月13日 22時