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「その調子で敬語もなくなればいいんだがな」
「うっ…それは追々でお願いします…」
しばらくは無理だ。それは断言できる。それが彼の本当の望みならば空条さんが国内にいる間になんとか出来ると良いな。そんなことを考えていると不意に向かい側にいた空条さんがとなりに立っていた
「くうじっ、…どうしました…？」
「…あまり気にするな。少なくとも仗助も俺もアンタに感情をコントロールされたからと言ってたいした問題じゃあないぜ。元々嫌悪を抱いていない相手を好ましく思ったからといって別にどうということではないしな」
「でも、」
「むしろ、相手が仗助とはいえ即座に愛情表現を全力で向けられた場合アンタの方が被害者に当たると思うがな」
「そんなことないですよ。私が能力をそもそも使わなければいい話なので…早くコントロール出来るようになりたいです」
精神力でコントロールするということはどうやって鍛えればいいのだろうか。空条さんはいつの間にか操れていたらしいし、仗助くんは小さい頃から一緒だから覚えていないみたいだし。練習あるのみ、と思ってもどうしても他の人の協力なしには練習が出来ない。
「そういえば、この能力…女性には効くのでしょうか」
女性相手ならば好意を向けられても御しやすいのではないか、そう思って言ってみると協力してくれそうなちょうどいい人物が思い浮かばないとのこと。一人、仗助くんと同い年のスタンド使いの女の子がいるけれど協力をあおぐのは難しそうだと空条さんが険しい表情を見せた。彼にこの表情をさせるだなんて、どんな子なんだろうと少し興味が湧いたけれど無理強いをするつもりはないのできっぱりと諦めた。
「じきにSPW財団の研究チームが来るだろうからそうすれば今よりは実験もやりやすくなるだろうぜ」
「そう、ですね…早く使いこなせるようにならなくっちゃ…」
正直、彼らのことは十分に信用はしているけれど研究施設と言われるとなんだか怖い気持ちはある。人体実験みたいなことはさすがにないだろうけど…ドラマじゃああるまいしと一蹴する自分とじゃあ白衣を着た科学者に囲まれながらそんな平和な話があるのか？と疑う自分も若干否めない。いや、やっぱりドラマの見すぎだよね…
「実験内容が気になるのか？やれやれ…顔に出すぎだぜ」
「まぁ…やっぱり研究チームと聞くとなんだか緊張しますね」
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作者名：ぴーぬ | 作成日時：2021年8月22日 22時
