026.取り付ける ページ27
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「なんて夢みたいな文化祭だったの！！幸せすぎて怖い！！！」
「A先輩、何回その話するんですか」
「私の気がすむまで！！」
「…ほっといたら来年までその話してそうですね」
「……信二辛辣」
「ていうか、もう世代交代してるんで、いい加減来なくていいです」
「……………そんなこと言わないでよ………」
文化祭が終わって夏が過ぎ、私たちの高校野球は幕を閉じた。なんだかんだ色々あったけど、やっぱり私は3年間しっかりマネージャーやり抜けたことが嬉しくて、御幸世代と一緒にすっきり引退。
…したわけだけれど、無駄に部活に顔を出しては、副キャプテンの信二くんに「うるせぇうるせぇ」と目の敵にされている。
彼が素振りをする横で、落合さんと話す片岡監督をぼんやり眺める。
「だってさぁ…今までは毎日会えていた監督に、今は授業がある日しか会えなくてさぁ…」
「…そうですね」
「そうなのよ…私死にそう」
「死ねばいいと思います」
ひでぇ。
金丸は真顔でバットを振りながら私に返事をすると、「カネマール！！！」と呼ぶうるさいキャプテンの元に「んだようるせぇな！！」と駆けて行った。
暇だ。もはや部外者。
御幸や倉持たちOB以上に入り浸る迷惑なOBになっている。
「杉本」
「………っ！監督」
「お前……暇なのか」
落合さんと話を終えた監督が、そのまま2人でこちらへやってくる。ぼーっとしている私を流石に見兼ねたのか、なんとも言えない顔で声をかけてくださった。
「超絶暇です」と答えると「帰って勉強しろよ」と落合さんの小さなつぶやきが聞こえたけど聞こえないふりをした。
「今、3年生の進路を順番に聞いてる」
「あー知ってます。こないだ倉持が話したって言ってました」
「杉本、暇な放課後あるか」
「なっなんでですか！？デートですか！？」
「…片岡監督。君の将来割と本気で心配してるからね」
「…………そんな、将来の話だなんて監督ってば大胆…」
「…そういうところだから」
「じゃあ明日、放課後に監督室来てくれ」
「はい！」
呆れ果てる落合さんと、もう手慣れたようにスルーする監督。
立ち去っていく2人を見送ると、私はぽけーっとまた空を見上げた。文化祭とか楽しかった春が終わって、暑かった夏も終わりかけ。もうすぐ秋がくる。
そしたら冬が来て、次の春には卒業だ。
将来のことか。
何にも考えたことなかった。
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ジェシー - 続きが読みたいです、、！！作者様もし見ていらっしゃったら是非続きを書いていただきたいです！！！！ (2020年6月19日 3時) (
レス) id: 8f8c74e36c (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか？ (2020年3月28日 2時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
空 - 今更だけど続き読みたいですッ！！ (2019年3月13日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
帰蝶(プロフ) - 更新はもうしないのでしょうか？していただけるならその日を楽しみに待ってます!!!頑張ってくださいね♪応援しています!!! (2017年4月12日 16時) (レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
夏乃実(プロフ) - ちかちゃーん(T_T)いきなり御幸世代終わっちゃってたから心臓止まった…私も考えたくないから多分書けないな(^^;; 麻生が切ないです。。 (2016年12月5日 3時) (レス) id: 753635ea11 (このIDを非表示/違反報告)
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