015.待つ ページ16
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「どうぞ、お友達に宣伝してくださいね〜」
「よければまた来てくださ〜い」
「「ハァ…」」
いつもより高めのトーンの声を出して接客をする私と御幸。
お客さんたちを送り出すと、同様のため息が後ろから聞こえて振り返ればやっぱり御幸だった。
いつもは目があっただけでどちらからともなく嫌味が飛ぶ私たちだけど、今日に限っては同じ境遇の仲間をいたわる目線をお互いに向けた。
「杉本ー！こっち注文とれや！」
「へいただいまー！」
やけくそで駈け出すと、呼んでた主はゾノと麻生のA組コンビで、途端にやる気がなくなる。
「ご注文はー」
「なんや！俺らが客じゃ気に食わへんのか！」
「別にぃ…どうぞ私と御幸の労働を見ながら美味しくポップコーンでも喰らいやがってくださいご主人様」
「「ご主人様っ！！！」」
「いやそこで萌えんなよ」
適当に塩味のポップコーンを二人に運ぶと、クラスTシャツを着た倉持が冷静に突っ込んでくれる。倉持は怖い顔で客が逃げるとか言われて厨房のはずなのに、どうしたんだろう。
「杉本」
「ん？」
「お前、休憩入れ」
「え？私まだ亮介さんとの約束の時間まで余裕あるよ？」
「いいから」
倉持に、注文を取るためのメモを無理やり取り上げられる。
軽く御幸の方に目を向けると、しっしと追い払うような手をされて、倉持に押されるがまま教室を出た。
この人たち、私にぼっちで回らせようとか考えてるんだろうか。
「…どうしろって…」
「…」
「…あれ、ノリ」
行く場所なくうちの教室を出たところで立ち尽くしていると、待ち構えてたようにヒョイっと私に向けて手を挙げるノリ。
「どうしたの？クラスは？」
「休憩入ったから抜けてきた」
「そっか。白州は？一緒じゃないの？」
「白州とはシフトかぶらなくてさ」
「クラスの男の子とか、誘ってきなよ！
みんなノリと回りたいって思ってるよきっと」
「野球部の部員とゆっくり一緒に遊べる時なんてそうそうないんだからさ」と彼のクラスTシャツの肩をポンポンと叩けば、小さく笑われた。
「高校最後の文化祭、誰と回るかって考えた時」
ノリは改まって少し照れ臭そうに頭をかくと、相変わらず眉をへの字にして笑った。
「Aしかいないなって思ってさ」
「………の、のりぃぃ」
私は人目もはばからず、大好きな幼馴染に抱きついた。
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ジェシー - 続きが読みたいです、、！！作者様もし見ていらっしゃったら是非続きを書いていただきたいです！！！！ (2020年6月19日 3時) (
レス) id: 8f8c74e36c (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか？ (2020年3月28日 2時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
空 - 今更だけど続き読みたいですッ！！ (2019年3月13日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
帰蝶(プロフ) - 更新はもうしないのでしょうか？していただけるならその日を楽しみに待ってます!!!頑張ってくださいね♪応援しています!!! (2017年4月12日 16時) (レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
夏乃実(プロフ) - ちかちゃーん(T_T)いきなり御幸世代終わっちゃってたから心臓止まった…私も考えたくないから多分書けないな(^^;; 麻生が切ないです。。 (2016年12月5日 3時) (レス) id: 753635ea11 (このIDを非表示/違反報告)
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