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014.我に返る ページ15

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合宿を終えて、野球部が甲子園予選に向けて闘志を高める中、
学校ではどんどん文化祭の準備が進んでいて、

そな狭間にいる私たちは毎年のことながらふわふわ浮き足立った気持ちだ。



「唯ー部活行こー」

「あれ、相方たちは?」

「それ、御幸と倉持のこと言ってんなら今すぐ殴るよ」

「冗談冗談」



唯のクラスまでお迎えに行くと、クラスの男子と話してた唯がこっちに気づいてやってきてくれた。

部活に行く準備をする唯を待っていると、「夏川、じゃあ、文化祭頑張ろうな」とうれしそうに唯にクラスの男子がポンっと肩に手を置いて話しかけていった。



「Aお待たせー」

「何今の!!彼氏!?」

「な訳ないでしょー、文化祭一緒に回る約束しただけだよ」

「そんなの!!下心しかないじゃん!!」

「声でかいから」



唯はほんのり赤い顔でグイグイ私の背中を押して廊下に出ると、グラウンドに向けて歩き出した。

「ちゃんと信用できる人なんでしょうね!」とくってかかる私に「私の母親かあんたは」と顔を赤らめたまま苦笑いした。




「いいの、私も下心あるし」

「え」

「…ダメかな?」




照れ臭そうに微笑んで私を見る唯があまりに可愛くて、私はおもわずだまりこむ。

そっか…唯も恋してたんだ。

私は「ダメじゃない」と全力で首を振ると、ふっと回るを見渡す。



今まで私は、野球部マネの仕事と、監督に一直線だったから、気がついていなかったけれど、文化祭の準備をする同級生からは最後の文化祭、意地でも楽しんでやろうって気持ちがビシバシ伝わって来る。



好きな人ができて、

彼からのLineに終始そわそわしたり、

電話で長話して夜更かししちゃったり、

それこそ行事を一緒に楽しんだりして、

普通に恋をして。



みんなにできることが、私にはどうしてできないんだろう。



監督を好きになったことに、後悔なんてないけれど、

この二年間ほぼ解凍されなかった監督の私への対応が今更どうなるとも思えなくて、



途端に無性に虚しくなってきた。




「ねぇ唯」

「ん?」

「………やっぱなんでもない」



【私が監督に恋したこの二年間は、ただ損しただけだったのかな】


出かけた言葉をすんでのところで飲み込むと、唯が「何よー」とおかしそうに私の頭を小突く。



今までこんな気持ちになったことなかったのに、

亮介さんに励まされて少しは元気でたはずなのに、



無性に空しいのはきっと高3の夏のせいだ。



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ジェシー - 続きが読みたいです、、!!作者様もし見ていらっしゃったら是非続きを書いていただきたいです!!!! (2020年6月19日 3時) (レス) id: 8f8c74e36c (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか? (2020年3月28日 2時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
- 今更だけど続き読みたいですッ!! (2019年3月13日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
帰蝶(プロフ) - 更新はもうしないのでしょうか?していただけるならその日を楽しみに待ってます!!!頑張ってくださいね♪応援しています!!! (2017年4月12日 16時) (レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
夏乃実(プロフ) - ちかちゃーん(T_T)いきなり御幸世代終わっちゃってたから心臓止まった…私も考えたくないから多分書けないな(^^;; 麻生が切ないです。。 (2016年12月5日 3時) (レス) id: 753635ea11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年5月19日 21時

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