着せ替え人形 ページ44
「じゃあ、Aちゃん。次はこっちですわ!」
「之は……何か違うねェ。」
「Aは、このスカァトの方が似合う。」
「矢っ張り、ネクタイよりもリボンじゃないかしら! ……でも、リボンタイも捨て難いわね……。」
女性陣の着せ替え人形となり早2時間。
何故かルーシーまで加わっている。何故か。
『あの……、』
「Aちゃんは、どれがよろしくて?」
『……どれでも。』
「判りましたわ!」
最早、発言までさせて貰えないらしいね。私、吃驚。
意思を伝えることは既に諦め、今日の夕飯は何にしようか、などと呑気に考えているとドアがノックされた。
『はーい?』
「悪いな、俺だ。」
どうやらノックしたのは国木田さんらしい。
話があるから、少し来てくれないかとのこと。
国木田さんは、私が着替え中だったら悪いと思ったのか、ドアを開けることなく、もう一度悪いなと云う。
私がチラリとナオミちゃんを見ると、ナオミちゃんは仕方ないとばかりに肩を竦めて笑った。
『今から行きます。あの、制服でも?』
「ああ、構わない。」
私はすぐさま、次はこれ!と渡されていたセーラー服を着る。
ちなみに、国木田さんがドアを開けなくて良かったと、心から思っている。じゃないと、先刻までの私は半裸だったから。
私としては、別に減るものでは無いと思っているが、国木田さんが凄く気にしそう。
確りとスカーフまで結び、私はナオミちゃん達に行ってくるねと声をかけ、部屋を出た。
私の姿を見た国木田さんは、一瞬目を見開いた後にフッと笑って、割と似合っているぞと云う。
『割とって何ですか、割とって。』
「お、おお、済まんかったな。」
『いえ、良いんです。全く気にしてませんから、私。
それで、話というのは?』
「ああ、それは助かる。
……実は話があるのは俺ではなくて、軍警と依頼主の校長からなんだ。」
付いてきてくれ、と国木田さんは私の返事を聞かずに応接室へと入っていく。
私は慌てて国木田さんの後を追いかけた。
389人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こおりざとう(プロフ) - みるくてぃーさん» 確かにそちらの方が、後味も悪くなく(?)良い気がしますね…!次からは、もう少し幸せな終わり方を目指してみます。ありがとうございました。更新頑張ります! (2016年11月2日 21時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - どうせならハロウィン『…っていう夢を見たんだ。』敦「やめて」って感じの方が…!でも面白かったので良し!!更新頑張ってください! (2016年11月1日 0時) (レス) id: acf5ab12fc (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - 物部さん» 改めまして、物部さん。コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2016年10月30日 8時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - ネーム変更致しました。元サクヤの物部です_(._.)_改めて更新頑張って下さい! (2016年10月30日 0時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - 黒兎さん» フォローありがとうございます!!面白いと言われると、私のやる気が上がります(笑)文才は無いですが、無いなりに頑張っていきます。 (2016年8月19日 7時) (レス) id: 78284aef9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こおりざとう | 作成日時:2016年7月12日 22時