殺し屋少女。【佐野万次郎】

関東事変 ページ14

2月22日PM9:55
横浜第7埠頭



黒「ふがいねーな！これが今のトップか！？」


「…」


今日は東卍との抗争の日だが、一向に東卍の皆は来なかった。昨日からマイキーと連絡が取れていない、稀咲にエマの事を聞くもそれ以上聞くな。の一点張りである。本当にエマは無事なのか、マイキーと連絡が取れない理由はなんなのか。いくら考えてもこの状況が悪い方向にしかいってないようで仕方なかった。

鶴 「10時をまわったもう東卍は来ねぇよ」

黒 「そっか…」

斑 「三ツ谷とスマイリーはオレと竜胆で片づけた」

「壱番隊はムーチョが」

その言葉を聞いて私は咄嗟に彼の胸倉を掴みあげる。

「……話が違う。」

斑 「あ？」

「私は東卍の皆を傷付けないことを条件に今ここに居る。」

「貴方達が誰かを殺すなら私も殺す」

斑 「…」

予想外の三ツ谷とスマイリーの負傷と彼らの曖昧な約束に私は苛立ちが隠せない。

武 「やめとけA」

「…ムーチョ、あんたもそっち側なら今ここで殺す」

斑 「まあまあ、オマエらの判断は賢明だったぜ？九井、A」

この不穏な空気に耐えられそうにない私はとにかく皆の容態が心配でならなかった。

半 「今頃東卍の連中はお通夜みてぇになってんだろうなぁ」

黒 「オレらが日本の闇をすべて牛耳るんだ」

斑 「東卍なんてマイキーがいねぇと何もできねぇチームだろ？」

望 「しかし誰も来ねぇとはな、つまんねー連中だな」

その言葉に私は再び彼らに飛びかかろうとするが後ろにいた九井に、やめとけ。と小声で言われ仕方なくその場に座り込む。

稀 「…いや、アイツは来るよ」

刹那、複数のバイク音と掛け声が横浜の夜を支配する。

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