【歌い手】捨てられない想い２(そらる)

六十七曲 ページ22

そらるside



そらる「ほら、主役がこんなところにいちゃダメでしょ、みんなのところに行きな」



このまま居心地悪い空間にいるのが嫌で、遠回しに他のところに行ってほしいと伝える

でも立夏ちゃんは立つ気配はなく




立夏「そらるさんは、私の方が嫌いですか…？」



きっと、何年間も気にしていたであろう言葉を発した



その瞬間



そらる「…俺ね。


Aを大事にしない人は嫌い。」




ずっと、感じていたけれど、黙っていた




そらる「知ってたよね。Aが嫌がらせ受けてること。」




そらる「見て見ぬ振り、してたでしょ。」




それが一番良い選択だと誰しもがわかっていたから




苦しんでたAを無視して、純情無垢な姿ばっかり見せられて



そらる「首謀者である立夏ちゃんのファンが行ってたことが、立夏ちゃんの耳に入らない訳ないでしょ。」



人間とはそうゆうものだ
自分が行ったことが正義だと思っている人は、良き行いをしたと認められたくて、その認められたい人に話をする

自分が強いと錯覚し、自慢してしまうタイプ

そういう人達が
嫌がらせというものがその認められたい人の嬉しいことだと思い
嫌がらせをしてしまうことがある


きっと、そんな人が何人かいたはずで




そらる「それに、君のファンだったっていうスタッフに、話は聞いてるよ。」



Aの携帯電話が流出したのはきっと関係者以外ありえない


だからあの日、他のスタッフから情報を集めて、嫌がらせをしていたというスタッフ張本人に話を聞き
ネットで自慢していたと、立夏ちゃんから返事も来ていたと、全て、話してくれた


…だから、俺は、絶対に、君を好きにはなれない。

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