検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:8,559 hit

03 ページ3

智がずっと、多分、ずっと好きだった。
智以上の人なんて現れなかった。

最初は、智しか友達がいないからだと思っていた。
友達がいないから、智と離れたくなくて、
それが強すぎて、
好きと見間違えたんだって思ってた。


違うな、って思ったのは、
智が高校卒業してすぐ、第二ボタンをおれにくれた時だ。



「え、なんで」


「え?だって、欲しかったんだろ?」


なんで欲しいのかよく分かんねぇけど
って不思議がりながら、金色に輝くそれをおれに渡す。


「欲しいって、、一言も」


「あのなあ、おいらがどれだけかずのこと見てきたと思ってんの?」

お前は自分が欲しいもの絶対素直に言わないけど、欲しいものをじっとみる癖があんだろ?

おれはもうずっと、そのボタンを見ていたらしい。


「ボタンだぜ?ただの」

「……ちがうよ」


ちがわない。
これ自体はただのボタン。

少しくすんでて、洗濯機でできた傷がある。
智が通ってた高校の、校章が彫られてる。


これをさ、くれたことに意味があるの。
おれがずっとみてることにさ、気づいてくれたことに意味があるの。



でも、おれがみてたのはボタンじゃない。

04→←02



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り

アイコン この作品を見ている人にオススメ

設定タグ:大宮 , 大野智 , 二宮和也
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:楽斗 | 作成日時:2023年3月4日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。