4話 ページ4
どす黒いオーラを放つ蟲柱vs惚れた女の子の為に女子のふりをしたい霞柱。
彼らの戦いを中断させたのは話の中心人物だった。
「しのぶ姉様ー、いらっしゃいますかー？」
凛と澄んだ声が耳に入ると無一郎はカッと目を見開いた。
この可愛らしい声は…。
「僕の未来のお嫁さん…。」
「あの子は私の妹です。貴方にお嫁にやる予定はありません。」
長い髪を靡かせ、蝶屋敷の主の名を呼ぶ少女。
そして無一郎の想い人。
無一郎はぴんと姿勢を正すと隊服のしわをぱっぱと伸ばした。
「このチャンス、逃すわけにはいかない。」
次の瞬間、颯爽と吹き抜ける風の如く無一郎は胡蝶の横をすり抜けた。
あまりにも早い動きだったものだから胡蝶も呆気に取られてしまった。
そしてはっと気がついた時には時すでに遅し。
「こんにちは。」
ちょっと声を高めに発した霞柱が少女に声をかける。
あまりにも中性的な人物を前に、少女は驚きを隠せない様子で時透を見上げる。
「初めまして。僕はむい(ちろう)。気軽にむいちゃんって呼んでよ。」
優しい微笑みを浮かべてそう言う無一郎。
あの冷酷と噂される霞柱の面影は何処へやら。
「ぼく…？」
少女はむい(ちろう)と言う名前からは女性を連想したようだったが、一人称が僕ということに違和感を覚える。
これはやってしまった…と無一郎は心の中で呟くと、普段は鬼狩りとAのことでしか使わない脳味噌をフル回転させた。
「…自分こと僕っていうの、変かな？」
少女ははっとしたようにすると首を横にブンブンと振った。
作戦成功。きっと心優しいこの子ならこう言ってくれると思った。と無一郎は心の中で零した。
「君の名前は？(知ってるけどね。)」
ここで相手の名前を聞かないのも不自然だろう、と思い無一郎は少女に名前を問う。
すっかり無一郎のことを「むい」という女の子だと勘違いしてしまった少女は警戒心もある程度なくなっていた。
「えっと…Aです…。」
おずおずと答えるその姿に無一郎の心臓は爆発寸前。ハートを撃ち抜かれるってこういうことか…と一人で納得していた。
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ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (
レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス - うわぁぁぁぁぁぁぁあん！無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます！そのように言って頂けて嬉しい限りでございます！最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です！完結おめでとうございます！(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます！そのように言って頂けて光栄の極みでございます…！本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白霞
| 作成日時：2020年7月23日 20時
