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24こ目 ページ24

ヒュッーーー




と、何かが風を切る音が聞こえたと思うと、私の目の前にいた中原中也が勢いよく吹っ飛んだ。




ーーーーーえっ!?


何・・・!?

一瞬の出来事にポカンとして立ち止まる。


太「下がれっ」


再度攻撃を仕掛けられたけれど太宰さんに手を引かれ、何とか私は難を逃れることが出来た。


月明かりに照らされて、攻撃して来たモノの正体をようやく理解する。


今、私を襲って来たの・・・あれって・・・


『触手・・・?』


あれは・・・異能力?



先ほど中原中也の投げた岩に吹き飛ばされた敵の組合員は、体から触手を伸ばして攻撃を仕掛けてくる。



太「みたいだね。まぁ私の異能無効化なら、あんな攻げーーーーパァンッ!!



今度は太宰さんが林の方に吹っ飛ばされた。





『太宰さんっ!?』





慌てて駆け寄ると、口から血を流している。その様子からも太宰さんが深手なのが分かる。


それに・・・



中「太宰・・・ッ!・・・その腕ッ」


触手に攻撃された時だろうか。
太宰さんの片手・・・ない。



太「あの触手、実に不思議だ・・・異能無効化が通用しない」


太宰さんは腕がなくなったことに動揺することなく、敵の観察をする。


言われてみれば確かに、
太宰さんが触れても効かなかった。


『ならあの力は・・・・・・異能力じゃない?』


中「おいおい、なんて冗談だよ」


中原中也は苦い顔してる。
信じがたい、私だってアレが異能力じゃないなんて思わない。

けど、

『多分、冗談じゃな・・・っ!?』


ヒュンッーーー


太「Aっ!?」



突如、背後から触手が伸びて身動きを奪われる。

そしてそのまま身体に巻きつき、私を締め付けた。


『・・・ッ!』


触手の力が強く、踠いても抜けられない。
苦しい・・・ッ。





そのまま私は触手の組合員の手中に収まってしまった。

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出雲(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます!太宰さんは何でも分かってそうだって印象です!次回も頑張ります! (2017年8月26日 16時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お疲れ様でした!太宰さんが些細な会話に違和感を持っているところが流石だなと思いました!ありがとうございました。次作も頑張って下さい! (2017年8月26日 12時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 梅雨風夏さん» コメントありがとうございます!今回は個人的に伏線を多く使ったつもりでした!なので伏線について評価してもらえるのはすごく嬉しいです!ありがとうございます! (2017年8月25日 21時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
梅雨風夏(プロフ) - 完結、おめでとうございます!伏線の貼り方が迚も上手で驚かされました!これからも頑張ってください! (2017年8月25日 21時) (レス) id: 306f9f397d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 分かります!私弟いるのですがもう生意気で生意気で…。でも敬語外した敦君みたいな弟ならうぇるかむ!です! (2017年8月25日 11時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:出雲 | 作成日時:2017年6月28日 9時

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