32 ページ36
「お前が納得しようがしまいが、こっちは関係ないんだよ！」
屋敷に入った途端聞こえたのはコウくんの怒る声。
怒らせたことないからなんだか久しぶりなようで新鮮に感じた。
そんな声を聞きながら私はみんながいるのであろう広間へ足を踏み入れる。
「コウくん、女の子にその言い方はひどいよ？」
「！Aちゃん…」
「遅かったな、A」
「…A？」
全員の視線が私に向けられる。
転入早々の時も思っていたけどやっぱり多くの視線が向けられるのは苦手だ。
特にこういう空気の時は。
「ルキくんごめんね、遅くなって。
はじめまして、小森ユイさん、私はAAだよ」
苦手だ何だいいながらもきちんと自己紹介する。
けど、こんな状態だからか警戒されているみたいだ。
「ふふっ…そんなに警戒しないで。普通の人間だから」
「…そんなの信じられない。ただの人間だとして、どうしてアナタはこんな所にいるの」
こんな所…ねぇ。
ﾀﾞﾝｯ!!
強い音に、驚いたのは目の前の小森ユイだけでは無いだろう。
そりゃそうだ。
こんなことをする私を見たことがないはずだから。
今の状況を簡単に説明すると流石に頭にきた私が小森ユイを壁ドンしているような感じだ。
もちろんトキメキなんて一欠片もないもの。
「ホント、君のそういう所が気に食わないんだよ。
別に君が信じようが信じまいが関係ないよ。でもこれだけは言わせてもらう。ルキくんたちは逆巻兄弟とは違う。ヴァンパイアが全員一緒だなんて思わないでよね」
ちょっと言いすぎたとは思ってる。
これは本当だ。
ちなみに私は逆巻兄弟が品がないとかディスりたいわけじゃない。
だって実際違うのだから。
兄弟の仲の良さも、目的も…。
人それぞれってのはヴァンパイアだって同じこと。
あの子はヴァンパイアだからって決めつけた。
とはいえ、本当にやりすぎたと思いため息をこぼす。
「……ごめんね、ちょっと言いすぎた。できれば私は君と仲良くしたいと思ってる。ダメかな？」
「…ぇ」
「逆巻家はどうか知らないけど、今ここにいるのは急なことでしょ？同じ人間だし、少しは話を聞こうかなって」
戸惑いを隠せずにいる彼女を他所に、私はルキくんたちの存在を思い出した。
「ごめんルキくん。話の途中だったのに」
「ハァ…まぁいい。A、そいつと話すのは明日にしろ」
呆れたようにため息混じりにそういうとルキくんは彼女を部屋に案内しに行った。
学校行ったら、面倒だろうな…。
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキーヴァンパイア
無神ルキ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 485人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (
レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません！もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梔子 | 作成日時：2016年5月5日 16時
