31 ページ35
「たっだいまー♪」
みんなが出かけて約2時間後。
明るいコウくんの声が聞こえて玄関に向かう。
ちゃんと全員いて、怪我もなさそう。
ユーマくんに視線を移すと、肩に担がれた一人の女の子。
小森ユイ。
正直まだ彼女と会ったことはなかった。
逆巻家の人だって、ライトくんとレイジくんにしか会ったことがないからそんなもんだ。
「……この子、気絶してるの?」
「軽くな。直に目を覚ますだろう」
「ふーん」
気絶してる小森ユイをすぐそこにあったソファに寝かす。
綺麗な顔だな、と素直に思う。
私だって最初から苦手なわけではないから。
「気になる?」
「…ちょっとだけ」
「そっか……、本読んでたの?」
「うん」
コウくんの視線は小森ユイから私の手にある本に移った。
昨日ルキくんと行った図書館で借りた小説。
もう半分くらい読んだ。
「もう結構読んでるね。続き、読んできたら?」
「そうしたいんだけど、そろそろバイト」
「あ、そっか今日だっけ…」
バイトは週に3日。
月曜と水曜と土曜だけバイトにさせてもらった。
それでもお給料は他よりはちょっと高めだし、優しい店長のもとで働いてるからかなり安心してバイトをしてる。
「一応使い魔の車だけど気をつけてね?」
「うん、じゃあそろそろいってくるね」
「いってらっしゃい、帰る時電話して?」
「うん」
コウくんに手を振ってお見送りされてバイト先へ直行。
場所は意外と近場にある喫茶店。
結構人気のある場所みたいで、私が入ってる朝でさえたくさんの人がいる。
「おはようございます」
「Aちゃんおはよう。今日は少し忙しくなるかもしれないね」
「そうですね、常連さんから聞きました。新作のある日はいつも行列だって」
店長がときどき作る新作のメニュー。
試しだったり季節のだったりその時しか食べられないってなると競争率はすごいみたいだ。
「さ、頑張りますか!」
「お疲れ様でした!」
終わったのはちょうどピークを終えた頃。
もう少しで夕方だ。
夜の人と交代して邪魔にならないように急いで帰り支度を済ませた。
あ、そうだ電話。
「もしもーし」
「もしもしー♪Aちゃんお疲れ様っ、帰ってくるの?」
「うん。あの子は?」
「まだ起きてないよ。だから早く帰っといでー!」
楽しげなコウくんの声に表情筋が緩む。
楽しそうな彼の声は私の気分も明るくしてくれるから不思議だ。
「さ、帰ろう」
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
ラッキーヴァンパイア
無神ルキ
490人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません!もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梔子 | 作成日時:2016年5月5日 16時