恋人の頼み事 ページ23
思っていたより急展開だねぇ…
ま、私には想定範囲内だけど
「太宰、もう大丈夫だよ」
「ありがとうございます」
私のところにわざわざ来るなんて中也がとうとう異能にかけられたのだろう
だがAちゃん自体もだいぶやられていて
とりあえず今治療してもらったところだ
「う…」
「大丈夫かい？Aちゃん」
「治…さん……」
それからハッとしたように飛び起きる
「中原幹部を……！」
「中也がどうかしたかい？」
「…中原幹部が百合華様の異能にかけられてしまったのです。あのままではマフィアとしても被害がでるかのうせいが…お願いします、助けてください…！」
嗚呼、可愛い。愛しい。
そんな泣くように頼まなくたっていいのに。
そんな可愛いといじわるしたくなっちゃう
なーんて、口には出さないけどね
「ふうん」
「治さん…」
「Aちゃん」
「は、はい」
「私の恋人になってくれるなら、してあげる」
「！」
彼女は目をぱちぱちとさせて
でも答えは一瞬で出て…否、判りきってるよね
「判り…ました」
「ふふ、いい子。それじゃあ連れていってくれる？」
柔らかい髪を撫で、そう言うと頷いた
「はい」
嗚呼やっとこれで手に入った
中也と百合華を結ばせなくとも手に入ったのだから良い結果ということにしておこう
ま、正直に言えばあのままAちゃんの方を見ないでくれるなら解きたくないのだけどね
でもこの約束だけは破るわけに行かないし
本当にこれからが楽しみだなぁ…
「…百合華、久しぶりだねぇ」
「治…！？」
ここで
「……何故、その子は…」
「私の今の職場には珍しく治癒の異能者がいてね、あんな瀕死、すぐ治せちゃう」
「そう…」
「まぁ安心しなよ。この子は私の恋人だから。中也の元には行かないよ」
ね？
と振り返って後ろにいるAちゃんを見れば
「…はい」
そう返事し、頷いた
「もう婚約は殆ど…9割ぐらいはもう固まっているのだろう？ならもうその異能を使わなくたっていい」
「っ…厭よ、せっかくなおしたのに」
「へぇ…？それは『治す』かい？それとも『直す』かな？」
「どうだっていいでしょう？何故ここに来たの」
「可愛い可愛い恋人の頼みだからだよ」
「……太宰…？」
中也が目覚めたらしかった
「中也、異能にかかった状態で婚約かい？」
「…俺は…」
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長音_chinon_(プロフ) - 椿さん» コメントとお祝いの言葉をありがとうございます。初めはオチも決めずに書き出した上、更新の間隔がだんだんと広がってしまい不安もありながら書いていたのでそのようなお言葉頂けて嬉しいです。最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。 (2019年12月9日 0時) (
レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても暖かい終わり方で心もぽかぽかしました。とても素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。 (2019年12月8日 5時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - 更新非常に遅くなり申し訳ございませんでした… (2019年6月10日 1時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
七海@月と星−−君と幸福な世界(プロフ) - 長音_chinon_さん» 勿論、構いません。（有り難う御座います。） (2019年4月25日 14時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - 七海@月と星−−君と幸福な世界さん» 分かりました！ボードいきます！友達申請してもいいでしょうか？ (2019年4月25日 14時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：trbyukki | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trbyukki14/
作成日時：2019年2月10日 16時
