言伝 ページ23
中「おい、何してンだ芥川」
中也…!
戻ってきた中也は低く怒りが見える声で云う
芥「…僕のことが分からない様なので偽物が中也さん宅に侵入したのかと」
中「Aは偽物なんかじゃねェ。はやく解放しろ」
芥川という人は首に巻き付けていた何か(外套だろうか)をほどいた
力が完全に抜けてヘタリと座り込む
中「A!」
中也が駆け寄ってきてくれる
中「とりあえず居間に戻れるか」
力が入らなくて立てない
私は首を横に振る
中「ん、じゃ……っと」
中也に抱き上げられ居間まで行くとソファーに降ろされた
中「一寸待っててくれよ。大丈夫だからな」
中也はそういうと玄関の方へ戻っていく
=*=*=
中也side
忘れ物に気づき、家に戻っていたら芥川が来ており
Aを下手すれば殺しそうになっていた
Aは居間へ運ぶ間も震えていて少し泣いていた
今のAには芥川の記憶はない
Aからすれば見知らぬ人に殺されかけた認識だろう
…抱き枕でも渡してからの方が良かっただろうか
そう少し後悔しながら玄関へと戻る
中「んで、何があった」
芥「中也さんへ尾崎幹部より急ぎの言伝を」
中「…嗚呼、それか」
最近裏切っている者がいると発覚
特定できた為それを伝えるが、Aを家に送り届けて居なかったため家に芥川を寄越して来たらしい
中「把握はした、姐さんがするなら俺はそれでいい」
芥「判りました。それでは」
中「待て。なァ、謝りもせずに戻る気か?あれだけしてくれてよ」
中「A自身が戻る気がある迄は首領以外の外に話す気は無かったが…Aは記憶を失ってンだ。あと1人であんなことせずに俺に聞け。判ったな?」
芥「…はい。………すみませんでした」
中「…おう。それじゃあ伝言を重ねて悪ぃが俺はAが落ち着いてから戻る。頼んだ」
芥川はそれで帰っていった
居間に戻り、ソファーへ行く
Aを抱きしめる
まだ震えていた
中「悪かったな、怖かっただろ」
力が入るようになってきたらしくぎゅっとAからも腕が回される
背中を優しくとんとん、としながらいると
不意にAは腕から逃れようとした
中「どうした?」
逃れられず、まだぎりぎり何かを耐えるような表情をする
目には涙がいっぱいいっぱいまで溜まっていた
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長音_chinon_(プロフ) - りんさん» いつもありがとうございます!!これからも頑張りますね!記憶はまだ戻ってないですね…きっといつか… (2019年8月17日 0時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてますよかったです(´;ω;`)記憶がまだなんだ……(´;ω;`)(´;ω;`) (2019年8月16日 23時) (レス) id: bd39a087a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:trbyukki | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trbyukki14/
作成日時:2019年8月16日 23時