エレベーター・ラブ・ストーリー

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『玉森さん』



玉「ん？」




『優しいですね』





玉「は？」








私の突然の一言に驚いたのか…


私を真っ直ぐ見詰めた。









え…。


さっきの可愛い笑顔はどこに…。









『え…褒め言葉ですよ？』





玉「いや…それは分かるけど


いきなりどした？」







どうしたもなにも…


褒めたんです…。






いつも怒って怖いですけどね。








『どうもしないですよ』





玉「なんなの…」









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最後の一言は言わないでおく。


また、怒られそうだから。









『なんでもないです』








そう私が呟くと


玉森さんは視線を戻した。









その瞳をみて…


綺麗だな…と。







思うのは当たり前で。







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パチっん









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『あ…』



玉「消えたな…」








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エレベーターの灯りが消えた。


非常電源切れたのかな…。






やっぱ外は停電かな。







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『…なんか一気に寒いですね』



玉「な、暖房も切れたか…？」







スリスリと腕を擦る。


生憎コートは家。








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仕方なくカーディガンを着ても…


まだ、寒い。

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