同じ思い ページ16
食事会のあとの遊び時間で
花様が泣き喚かれました。
私は花様のお部屋に参りました。
「花様…大丈夫ですか?」
大丈夫じゃないって言葉が
返ってくることは分かっています
ですが、聞いておかねばと思って聞きました。
「…ヒック、お姉ちゃん……わたちも、せいらお姉ちゃんも…泣いてるよ………」
えっ!
せいら様もですか!?
「せいら様もですか!?」
「うん……わたちと一緒の思いをしてるみたい…」
花様と同じ思い……
せいら様、花様…
お二人はどんなことで泣いておられるのです…
「せいら様も同じ思い…ですか…。」
「ヒメノお姉ちゃん、抱きしめて」
「はい、もちろん」
私は花様を抱きしめました。
背中をさすって差し上げました。
孤独を感じられているかのような感じが
伝わってきました。
「グスングスン………」
「大丈夫ですよ、私はお傍を離れません。ここにいますよ」
「グスングスン……お姉ちゃん……」
花様が可愛らしい。
お泣きになるお姿も可愛らしい。
ですが
花様が何かに苦しんでおられるのは
見たくありません。
花様…何があったのか
教えてください……
「……大丈夫ですよ、花様。」
花様に声をかけ続けます。
大丈夫ですよ
お傍を離れません
と。
数分後、花様が泣き止まられました。
「お姉ちゃん、もう大丈夫だよ」
「それは良かったです。」
良かったです…
と、そこに、奥様と旦那様が来られました。
「花!大丈夫??」
「大丈夫か!?」
「うん!大丈夫だよ、お母さんお父さん」
「よかった。とりあえず、花は寝てなさい。夕食になったら花の分をヒメノに持って行かせるわ」
「うん、わかった。」
「ヒメノ、いいわね?」
「承知いたしました」
「じゃあ、おやすみ、花」
「おやしゅみ!」
奥様と旦那様はお部屋を退室されました。
「お姉ちゃん、ご飯の後に話すね。」
「えぇ。ではおやすみなさいませ」
「おやしゅみ……」
花様がお眠りになりました。
なぜ泣いておられたのか
その理由を教えてくださるようです。
私はお部屋を退室し
来客様のサポートを最後まで
しっかり致しました。
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作者名:さくや@執事・メイド | 作成日時:2018年9月26日 10時