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胸のうちで凍らせていた想いが溶け出したような熱くてやらしい声しか出てこない。
宏光は、いつだって熱い。
その熱に溶かされる感覚は、今までも経験があるけれど。
今の宏光は、その熱に途方もないほどの甘さを内包して。
腰を穿たれ身体を揺さぶられ、私は飛びそうな己が怖くて宏光にしがみついた。
「そ、っこばっかぁ……っ!!!、んぁあ!?、あ、あっ、やぁあ……」
視界が歪む。
生理的な涙が浮かぶ。
怖い。
私が変えられていく。
宏光に。
視線が合ってふるふると首を横に振ってみせるが、宏光はそれには答えずにただ同じ場所を突き上げ、時に擦り上げる。
その感覚に身体を震わせ、痙攣させ、私は限界を示す。
「も、だめっ……だめ、だって、ばぁ……」
ぞくぞく、と背筋を快楽が駆け上っていく。
もう意思とは関係なく震える私の姿を見て、宏光は小さく笑って唇に触れるだけのキスを落とした。
「いいんだろっ、A……っ……俺でイけ。」
「っ!!!、ん、ぁっああ、……ばかぁっ……っ、ひぅうっ、……」
更に瞳を甘くさせる。
私を責め立て意地悪く笑いながら、宏光は甘い瞳でただ私を見てる。
ぎゅう、と縋りつく私の姿に小さく笑んで、宏光は両手を滑らせて持ち上げていた私の両脚を肩へと担いだ。
更に奥へと深く繋がろうする宏光の先端が、私の奥の奥へと侵入する。
ぞくぞくと背中を走り抜けて、脊髄も脳髄さえもを侵食していく快楽。
耐えられない快楽に頭を振れば目尻に溜まっていた生理的な涙が飛んで。
「も、だめ……イッ、ちゃぅ……!!!」
震える声が絞り出す言葉。
それを聞いて宏光は不意に耳に息を吹き込んだ。
「やあぁっ、」
ぞくり、と肌が粟立ってその感覚が全身へと伝播する。
泣いているような声を上げて、私は宏光にしがみつく。
そんな私に、宏光は薄く笑って。
腰の動きを僅かに激しくして私の花芯に指先で触れた。
「っ、!?、やめっ、そん、なぁ…だめっ……んぁ、あっ、ぁああっ!!!」
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とーか(プロフ) - にかみつばさん» 言葉にしてくださることが、また更に嬉しいです♪私は、みっくんにも少し狡くて不器用なところがあるだろうなって実は思ってまして…Masqueradeの宏があまりにも格好よすぎたので、違う彼を描いてみたかったのも本音です(笑)コメントありがとうございました♪ (2020年5月28日 12時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさーん♪一つ一つに丁寧にコメントくださってありがとうございますー♪そういう率直な感想とても嬉しいです(*´∀`)♪もちろん、好みだと言ってくださるコメントも嬉しいのですが、自分の中の彼は自分が感じるものなので色んな彼がいて当たり前で、それを (2020年5月28日 12時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 1人の人を一途に愛する、優しい優しい北山くんで、読んで良かったなと思いました。シリーズで続きを書いて下さりありがとうございました。またとーかさんの作品を読めることを楽しみにしています。長々と失礼いたしました。 (2020年5月28日 2時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 兄組話、Masqueradeの北山さんが好きでこちらも読ませて頂きました。正直私の想像する北山さんと違いすぎてイメージや感情移入しずらく途中で断念してしまってました。でもとーかさんの作品だしどうしても気になりラストまで読ませて貰いました。 (2020年5月28日 2時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - ふみさん» お姉……。ああ、もう他の人とは違う目線でニヤニヤしてるのが目に浮かぶわぁ……┐(´д`)┌やめれ。生暖かい目で見んなーっ!!!(笑) (2019年9月9日 20時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とーか | 作成日時:2019年8月24日 12時