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満月の夜 赤色と青色の左右対称な瞳を
鋭く光らせ暗い夜道を歩く。
人通りの少ない道を歩く彼女は腰まで伸びた
長い髪の毛を微かに揺らしながら瞳を細めた。
『……椿。』
「?」
彼女と共に歩いていた小さな狐が立ち止まり
心配そうに彼女を見上げて小さく鳴く。
「どうしたの?」
狐の姿だったそれは瞬時に人間の姿に変化した。
顔立ちの整った彼のサングラス越しに見える
綺麗な赤色の瞳はゆらゆらと揺らいでいた。
『…寒い……手…繋ぎたい。』
椿は瞳を何度か瞬くがすぐに状況を理解し
彼女の右側に立っていた彼は左手を彼女に
ゆっくりと差し出す。
すると彼女はパーカーのフードを深く被り
自らの右手を差し出して彼の手を強く握る。
「珍しいね、(名前)が甘えてくるなんて。」
『…別に………気分。』
彼女は冷たく言い放ちながらも物足りないと
言うように彼の左手と己の右手を絡ませる。
【これは…憂鬱の下僕と主人の話】執筆状態：完結
満月の夜 赤色と青色の左右対称な瞳を鋭く光らせ暗い夜道を歩く。
人通りの少ない道を歩く彼女は腰まで伸びた
長い髪の毛を微かに揺らしながら瞳を細めた。
『……椿。』
「?」
彼女と共に歩いていた小さな狐が立ち止まり
心配そうに彼女を見上げて小さく鳴く。
「どうしたの?」
狐の姿だったそれは瞬時に人間の姿に変化した。
顔立ちの整った彼のサングラス越しに見える
綺麗な赤色の瞳はゆらゆらと揺らいでいた。
『…寒い……手…繋ぎたい。』
椿は瞳を何度か瞬くがすぐに状況を理解し
彼女の右側に立っていた彼は左手を彼女に
ゆっくりと差し出す。
すると彼女はパーカーのフードを深く被り
自らの右手を差し出して彼の手を強く握る。
「珍しいね、(名前)が甘えてくるなんて。」
『…別に………気分。』
彼女は冷たく言い放ちながらも物足りないと
言うように彼の左手と己の右手を絡ませる。
【これは…憂鬱の下僕と主人の話】執筆状態：完結
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作者名：翔琉-kakeru- | 作成日時：2019年10月20日 20時
