りんご型爆弾大事件【5話】 ページ14
なんやかんやでスピーチは終わった。周囲からの
「えー、あの人が佐藤公平?なんかすごく馬鹿そうじゃん」
「ホント、もっとカッコいい人かと思ってた」
・・・いやいや、これが佐藤公平なんです。イメージ壊してすみません。
見事に織田信長としてスピーチを終わらせた公平と出店めぐりを再会すると、思いがけない人とすれ違った。
「あの薄汚れたよれよれスーツに、いかにも怪しいメガネ・・・あっ、仕事中の警部だ〜〜」
内村警部もそんな恰好のあなたに言われたくないと思いますよ・・。
「うっちむらけいぶ〜〜〜」
内村警部のもとによっていく公平。まるで犬のようだ。
「おー、公平くんか。すまんね、いま潜入中なんだ」
すると公平の目が変わった。やっと平ちゃんが来た。
「わかってますよ。バクダンでしょう?」
「なんでそれを!?」
― パチン☆ ―
公平は指を鳴らすと一瞬で普段着になった。なんなんだ・・公平マジックなんか出来たのか?・・・いつの間に・・・。
「さきほど怪しい男を見つけました。どうも隙の多い男だったようで、簡単に盗聴できましたよ」
「おいおい、それはいいのか公平くん・・」
内村警部、推理モードの公平に常識はありませんよ。
「公平、少し人の目が気になります。移動しましょう」
とりあえず私はこの人が多い空間から公平を遠ざけることにした。もはや事件に関与したことには目を瞑りましょう。平ちゃんがいればスピード解決でしょうから。
「ふむ。さっき聞こえたスピーチはやっぱり君だったか」
「あっ、聞いてました?」
「ああ、君らしい個性的な演説だったよ」
内村警部・・公平を残念そうな目で見ないでください。・・・私まで悲しくなるじゃないですか・・。公平は全く気付いてないですけど。
「それで事件の方なんだが、公平くん、君は確か爆弾の解体ができたよな?」
「解体ですか?そんなの探偵の基本です」
いや、普通の探偵は爆弾を見ることもないと思いますよ。
・・・だから内村警部、公平をそんな目で見ないでください。
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作者名:商社へGO(しょーごしゃん) | 作成日時:2017年8月29日 19時