18.学校 ページ18
鬼灯「はぁ〜…」
ルチル「溜息をつくと幸せが逃げるそうです。人の店で溜息つくの止めてくれませんか?はい。お茶」
鬼灯「ありがとうございます。幸せが逃げるのは個人の問題であって場所は関係ないですよ」
ルチル「そんな事ないです!!
この前来た客が貧乏ゆすりをしたら売り上げが一気に落ちたんです!!」
鬼灯「それはその客が貧乏神だったからでしょう」
ルチル「桃太郎さん聞いた!?あれ貧乏神だって!!あいつこれから出禁で」
桃太郎「そんな差別してていいんですか?」
ルチル「これからはパンフレット送り付けて、24時間フリーダイヤルの電話対応で荷物は完全配達に切り替えてやる。
ネット受け付けは送料無料にしてやる」
鬼灯「客としては逃がしたくないみたいですね」
ルチル「貧乏を落とされたくないだけです。で、溜息の原因は何ですか?」
鬼灯「最近一子と二子が仕事の邪魔をするんです」
ルチル「悪戯ならともかく邪魔をするなんて珍しいですね」
鬼灯「浄玻璃鏡でずっと現世の白澤とシンシャさんを見てるんです」
ルチル「あぁ。今年小学校に入学しましたよね」
鬼灯「同じ学校に通っているのに、生徒が多すぎてまだお互いの存在に気づいてないんですよ」
ルチル「今気づいたところで、子供に恋心は無いし意味がないですよ。
下手に仲良くなって、幼馴染をこじらして恋心に気づかないのとかよくありそう」
桃太郎「少女漫画でよくありそうな展開ですよね」
ルチル「だからそんな見張りみたいなことしてなくていいんですけどね」
鬼灯「座敷童子達は二人の距離に興味はないみたいです」
桃太郎「じゃぁ何を見てるんですか?」
鬼灯「学校が羨ましいみたいなんです」
桃太郎「座敷童子は学校に通った事が無いんですか?」
鬼灯「無いみたいです。かと言って、今から学校に入学するのは無理だとわかってるみたいです」
ルチル「なんかわかるな〜。その気持ち」
鬼灯「我慢しているのが分かるから怒りにくくて困ってるんです」
ルチル「じゃぁ私が一子と二子と一緒に現世の学校に遊びに行ってきますよ。
行ってみれば満足して邪魔もしなくなると思いますよ」
鬼灯「いいんですか?」
ルチル「私も学校に行ってみたいんです。喜んで引き受けますよ」
2014.11.24
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時:2014年10月20日 19時