【鬼灯の冷徹】猛毒少女【白澤】完結 (ページ39)

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39.おとぎ話ページ39

白澤の体調がよくないが…

A「神獣って死ぬの？」

白澤「う～ん。ここまで治らないなら死ぬんじゃない？」

A「死んだことないのに、怖くないの？」

白澤「Aちゃんが最後まで一緒にいてくれるから大丈夫」

A「どっちが先に死ぬかわからないよ？」

白澤「Aちゃんが先に逝ったら後追い自殺するよ。ロミオとジュリエットみたいに」

A「残りの命を無駄にするなよ」

白澤「Aちゃんのいない世界の方が僕にとって辛いんだ」

A「それは私も変わらないよ」

私から白澤へ初めてキスをする

白澤「Aちゃん？」

A「白澤を愛してる。だからずっと一緒にいたい。白澤に触れていたい」
私の口づけは愛を語らない

私の抱擁はぬくもりを生まない

ただ死を招くだけ
だから私が人を愛せる日が来るとは思ってもみなかった

でも、この生活も長くは続かない

だからこそ大切なものだと思えるのだが…

死なない皆が羨ましいかな

A「死んだらどうなるの？白澤はまた神獣になる？」

白澤「さぁ。わからない。Aちゃんは…」

A「私はただの呪われた"人間"だったから、次も人間かな？」

白澤「なら僕も人間がいい」

A「どうして？」

白澤「Aちゃんと同じ時を過ごせるから」

A「生まれ変わって私を見つけれる？」

白澤「僕は絶対にAちゃんを見つけてみせるよ。
どこにいても、どんな姿になったとしても」

A「どこからそんな自信が生まれて来るの？」

白澤「姫と王子は結ばれる運命だから。
僕とAちゃんは出会った時から結ばれる運命だったから」

A「考える事は意外とメルヘンなんだな」

白澤「でも、本当は好きでしょ？」

A「…なんでわかった？」

白澤「Aちゃんの寝室は絵本であふれてたから。
僕の物語の中では、僕が王子様でAちゃんがお姫様だからね？」

A「なら…先に行って待ってるから。必ず見つけ出してね？」

白澤を看取るつもりが、私の方が限界だったみたい

本当はもっと一緒にいたかったのに

ごめんなさい…
2014.10.14