【鬼灯の冷徹】猛毒少女【白澤】完結 (ページ36)

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36.根源　鬼灯ページ36

A「大丈夫？」

白澤「Aちゃんが膝枕してくれてるから大丈夫。
もうどんな病気だって治っちゃったんだから」

鬼灯「治療が終わったんなら早く離れなさい。
帰る時間が遅くなるとAさんと私が怒られるんですから」

白澤「チッ…」

A「また明日も来るから不機嫌にならないでよ」

白澤「ごめんね？
Aちゃんを困らせるつもりはなかったけど、鬼灯が邪魔をするから。
お別れのキスをしてくれたら機嫌も直るんだけどな」

鬼灯「病人じゃなきゃとっくに殴り倒してるのに」

A「無理するのはよくないよ？諦めて頭どかす」

白澤「しょうがないなぁ～」

しぶしぶ頭を挙げ、Aちゃんとお別れをする

白澤「Aちゃんまた明日ね？」

A「はい」

Aちゃんは笑顔を作って手を振り帰っていく

鬼灯「Aさんの潔白を証明できるのは嬉しいが、お前のせいでAさんが苦しむ。
私ならAさんを束縛するような事はしない」

白澤「Aちゃんは自分の事は言わないけど、毒を断つことは相当辛いんだ。
いくら似たような作用の薬草を摂取していても、Aちゃんの体内にある毒に蝕まれていく。
無理して笑うのは僕のせいもあるけど、限界なんだ。Aちゃんも長くないの気付いてる？」

鬼灯「何っ!!?」

白澤「気付いてなかったんだ」

痩せたとは思っていたが…そんなことが…

小太郎「お話し中すみません。お邪魔してもいいですか？」

白澤「どうぞ」

小太郎「白澤様Aのために…すみません。私がもっと早く見つけていれば…」

白澤「僕は大丈夫だから」

小太郎「Aの家の裏山に大量の墓があって疑いがかけられていたんです。
でも、その墓の下に埋めてあったのは金魚草の死骸でした」

鬼灯「金魚草の墓？」

小太郎「はい。犠牲者のだと考えられていたんですが、全員完治したと言う調べもついています。
Aは明日にも釈放できると思います」

白澤「じゃぁずっとAちゃんと一緒にいられるんだね」

Aさんが誤解されて捕まったのは

元はと言えば私が余計な事をしたからだったのか？

Aさんの作り笑いは、白澤ではなく私に向けられていたのか…
2014.10.14