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30.不意打ち ページ30

夢だけど、夢じゃなかった

そんな変わったセリフが頭を巡る

私の手の中には、近くて遠い存在だった人たちのサイン色紙が分厚く重なっている

桃太郎様は「次におとぎ人会合があったらAさんも一緒に行きましょうよ」と言ってくれた

他の人達も快く受け入れてくれていた

生きててよかった

地獄に来てよかった

今まで頑張って来てよかった

にやけが止まらないまま、鬼灯からもらった金魚草を引き連れて帰路に就く

門から現世に向かおうとすると白澤が立っていた

白澤「久しぶり」

A「…何?」

私が後ずさりをすると、後ろをついてきていた金魚草たちが私の前に来て盾となってくれた

この子達とは今日会ったばかりなのに

現世で私と居る金魚草と意志の疎通でもできるのだろうか?

白澤「そんなに警戒しないでよ?」

A「お前…私の前の家に出入りしてるだろ?」

白澤「してるよ」

A「半年前も私の家にいただろ?」

白澤「やっぱ気付いてたんだ。
僕はずっと寝室で待ってたのに、挨拶もしないで帰っちゃうとか冷たいなぁ〜」

白澤は不適な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいてくる

白澤「僕はこんなにAちゃんと仲良くしたいのに…仲間外れにするなんてひどくない?」

前の家に出入りしていたことも

どうして待ち伏せできるのかもわからないが、やる事は普通ではない

病んでる?

そう思うと白澤の目がいってる気がした

身の危険を感じ、歩いてきた道を走って逃げる

忍者と一緒にいたから足の速さには自信があったが、振り向けばすぐ後ろに白澤がいた

壁に身体を押し付けられ、白澤に逃げ道を塞がれる

白澤「僕から逃げれると思ったの?」

白澤がガスマスクを外すが、目をそらすことが出来ない

身動きを取る事が…身体を動かすことが出来ない

白澤「こんなに痩せて可哀想に」

白澤は片手で私の輪郭をなぞる

A「やめろ!!」

手袋を外し、素手で白澤の口を塞ぐが何も起こらない

毒を断っているとはいえ、完全に解毒できたわけではないのに

白澤「怒ったって、抵抗したって無駄だよ?僕には効かない」

A「…お前…」

私の手は白澤に拘束され

白澤の唇によって、私の口は塞がれた
2014.10.14

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

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