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24.病的行動 白澤 ページ24

研究を進める中で行き詰った事があった

Aちゃんに直接聞ければいいんだけど…

それなりに時間も経ったし、そろそろ会ってもらえるかな?

そう思ってたどり着いた家には誰もいなかった

家の外にはAちゃんのお墓らしきもの

家の中には家具やら生活道具がいくつか残されていた

出かけてるのかな?

そう思ってAちゃんの帰りを待ったが、一向に帰ってこない

それから毎日通った

どこか旅行に行ったんじゃないか?

きっとそのうち帰ってくるだろう

でも、Aちゃんは帰ってこなかった

Aちゃんが残していったものの中に、毒薬について勉強したノートがあった

丁寧に書かれた挿絵と特徴

美味しく食べれる調理法まで書いてあった

たった一人で頑張ってきてたんだ

共存するために、でも、治療したくて仕方なかったはずなんだ

なのに僕はAちゃんに何もしてあげられなかった

でも、僕はAちゃんと一緒にいられる体になってみせるんだ

試しにAちゃんおすすめの調理方法で毒薬を食べてみた

が、

とてもじゃないが食べ続けられるものじゃなかった

舌が痺れ、感覚が麻痺し、気道も塞がれて呼吸困難になる

こんなの食べ続けれるものじゃない

Aちゃんは苦しかったはず、辛かったはず

誰にも分ってもらえないで…

待ってて

僕はもう二度と倒れたりしないから

僕の愛でAちゃんを包んであげるから

だから今は思い出の寝室で、Aちゃんの残り香に包まれて僕は夜を過ごす

研究会でAちゃんに再会できた時には自信があった

研究自体も認めてもらえると思ったのに、Aちゃんの僕に対する反応は冷たいものだった

おまけに僕だけ仲間外れにされて…何なんだよ!?

鬼灯よりも僕のほうがAちゃんの事を思ってるはずなのに

Aちゃんに僕の思いは届かない
2014.10.11

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

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