【鬼灯の冷徹】猛毒少女【白澤】完結 (ページ23)

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23.違和感ページ23

桃名前と鬼灯とメールやLINEをする

『おはようございます』

『おやすみなさい』

『また明日』

このやり取りが出来るだけで私は今ここで朽ち果ててもいいぐらい幸せだ

鬼灯『渡したいものがあります。明日地獄に来て下さい』

A『私が地獄に行ったら大変なことになりませんか？』

鬼灯『地獄ではAさんの名前どころか、毒姫の存在自体知らない人ばかりですよ』

A『そうなんですか!?』

鬼灯『はい。だから普通に出入りして良いんですよ』

A『ガスマスクは目立ちませんか？』

桃太郎『変人しかいないから大丈夫ですよ。Aさんが来る時間に俺も地獄に行きます』

A『じゃあ、その時に桃太郎様に私が使ってた資料をあげますよ』

桃太郎『ありがとうございます』

鬼灯『では、明日の13時に閻魔殿で』

桃太郎様に資料と、私がまとめたノートをあげるため、本棚を探しているのだが

A「あれ？ない？」

前の家に置いてきてしまったのだろうか？

なら取りに行くまでだが

A「なんで灰が新しいの？」

家の前に作った自分の墓に、真新しい線香の灰がある

それも結構量が多い

家の中に入ってみれば、塵や埃は見当たらず綺麗に掃除されていた

心当たりがないわけではない

でも私はそれを確かめる勇気を持ち合わせてはいない

だから私は寝室に足を運ぶことができず、本とノートを持って家を出た

A「なにこれ？…怖い…」

木霊さんに案内してもらって初めて地獄に来た

妖怪達が私のことを見るが、これと言って気にも留めずやり過ごす

私は世間一般的にはこんなにも無名だったのかと思うと少しやるせない

引きこもり過ぎて人生損していた気分だ

A「これは昨日言っていたものになります」

桃太郎「ありがとうございます。こんなに沢山いいんですか？」

A「全部覚えているからもういらないんです」

桃太郎「流石ですね」

鬼灯「桃太郎さんはアイツに何と言って店を出たんですか？
Aさんが関わっているというのに、よく気づかれませんでしたね」

桃太郎「それが白澤様は朝から出かけてていないんですよ」

鬼灯「朝帰りじゃなくてですか？」

桃太郎「昨日は飲みに行ってないのに、俺が起きた時にはもういなかったんですよ。
…Aさん？顔が青いけど大丈夫ですか？」

A「大丈夫じゃ…ないです…白澤って病んでる？」
2014.10.5