21.2つの原因 白澤 ページ21
A「以上です。ありがとうございました」
Aちゃんはその場から逃げるようにして壇上を降り、会場から出て行く
僕は居ても立ってもいられず、Aちゃんを追いかけて抱きしめる
白澤「お疲れ様」
A「おいっ!?離せこら!!」
白澤「かっこよかったよ、可愛かったよ、すごかったよ、感動したよ、可愛かったよ」
Aちゃんを抱きしめながら、頭をワシャワシャと撫でる
喜んでもらえると思ったんだけど
A「離せ…お願いだから…」
Aちゃんは目に涙を溜めて、小刻みに震えている
まだダメなの?
僕は仕方なくAちゃんを手放す
白澤「Aちゃんは毒のコントロールが出来るんでしょ?
だったら、まず感情のコントロールが出来ないとダメなんじゃないの?」
A「…うるさい!!」
白澤「なんで感情のコントロールが出来ないか知ってる?」
A「…」
白澤「原因は2つあるのに。Aちゃんは知らないんだ」
A「ほっといてよ!!」
白澤「それは無理かな。
それよりも、僕が不治の病になったらAちゃんに看病してもらえるの?」
A「…何を考えてる?」
白澤「病に倒れたら、今以上にAちゃんともっとずっと一緒にいられるのかな?って思って」
A「病気になりたがる馬鹿がどこにいる?」
白澤「ここに居るよ」
A「救いようのない奴だな」
白澤「僕ずっと気になってたんだけどね。
どうして毒で不治の病が治せるって気づいたのかな?」
A「たまたまだよ」
Aちゃんは不機嫌そうに目をそらす
白澤「そうか…たまたま死にたがりの有毒者がいたんだね。
そんな人に治療されるのってどんな気分なのかな?」
Aちゃんは何も言い返さずに床を見つめている
白澤「ねぇ?僕に協力させてよ?
生きているうちにAちゃんの役に立てれば僕はそれで幸せだからさ」
だからもうそんな悲しい顔しないで
僕の腕の中で思いっきり泣けばいいのに
A「だから近づくなって!!」
Aちゃんは誰よりも自分を怖がり過ぎてるよ
それじゃぁAちゃん自信が可哀想だよ
2014.10.3
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/
作成日時:2014年8月31日 7時