検索窓
今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:37,335 hit

03.大量殺戮兵器 ページ3

A「お二人は…私のことを知らないんですか?」

白澤「僕達って言うか、今日いた人皆君のことを知らないと思うよ?」

A「あんなにザワザワしてたのにですか?」

鬼灯「それはあなたの格好に驚いただけですよ。
なんなんですか?そのガスマスクは?」

白澤「外したら絶対に美人だと思うけどな」

A「これは…」

彼女の説明を聞かず、白澤が無理矢理ガスマスクを外す

確かに綺麗な顔をしていたが

白澤「痛いっ!!?」

白澤に回し蹴りをくらわし、再びガスマスクをつけてしまう

A「あなたは馬鹿なんですか!?死にたいんですか!?」

鬼灯「死ぬとは?」

A「私は…Aです」

鬼灯「Aさん!?じゃぁ…まさか…」

A「死んでも体質は治らなかったみたいです」

白澤「何?体質って何なの?」

A「私は毒を食べて育ったんです。
だから体液や呼気は毒そのものなんです」

白澤「なんでそんな事してたの?」

鬼灯「してたんじゃなくて、強制的にさせられていたんです。
Aさんは毒姫と言う殺戮兵器として作られたんです」

白澤「マジで?実際に人を殺したことは?」

A「…数えきれない程…沢山」

Aさんは今にも泣きそうな悲しげな表情をする

白澤「あ…ごめん」

A「いえ。事実ですし過ちからは逃れられないんです」

白澤「鬼灯が知らないって事は地獄に居ないんだよね?普段はどこに居るの?」

A「現世の樹海に居ます。あそこなら人が来ないので」

鬼灯「Aさんは死者なんですよね?どうして体質が変わらなかったんですか?」

A「人を殺し過ぎた罰でしょうね。
地獄で刑罰を受けるよりも、永遠に人と触れ合えないでいる事の方がどれほど辛いか…」

鬼灯「だからAさんは東洋医学を勉強して体質を変えようとしているのですね?」

A「はい。毒薬には十分詳しいんですが他の薬草も知りたいと思って。
初めて研究会に出て、知りたいことが沢山あったから質問したんですけど。
すっごい注目されて緊張して汗をかいたので…
危ないと思って1回家に帰って着替えてたんです」

鬼灯「その恰好で質問すれば目立ちますしそうなりますよ」

A「でも肌の露出程危険な事は無いので。
せっかくの機会だったのに…ほとんど聞けませんでした…」

白澤「じゃぁAちゃんの為に僕が教えてあげるよ」

鬼灯「体質を治す研究もしてみましょう」

A「本当ですか!?ありがとうございます」
2014.9.7

04.距離→←02.いかにして彼らのしがらみは生まれたか



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
53人がお気に入り
設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。