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17.語る眼 桃太郎 ページ17

桃太郎「うわぁぁぁぁぁあだっ!!?」

鬼灯「うるさい」

桃太郎「す…すみません」

鬼灯様にしては手加減をした方なのだろうが

流石に向う脛にローキックが入ると泣きたくもなってくる

A「桃太郎様でも弁慶の泣き所は弱点なんですね」

鬼灯「どうしてAさんは桃太郎さんをそうも美化するんですか?」

A「なんで?」

鬼灯「鬼退治が出来たのだって、酒に酔って弱ってたからであって。
実際の桃太郎さんはコレですよ?」

桃太郎「醜男で悪かったな」

A「そうか?鬼灯みたいな無名の鬼に言われてもね」

鬼灯「は!?」

桃太郎「鬼灯様は地獄の第一補佐官で…」

A「地獄も天国も、世間も知らない私からしたら、
書物化されている人物以上の偉人はいないし、それ以外に親近感の沸きようがない。
それよりももうすぐ鬼灯の発表だろ?準備しなくていいの?」

鬼灯「…そうですね…私も少し自惚れていたようです…
Aさんにとって、私とはどんな存在ですか?」

Aさんは腕を組んで首を傾げ、しばらく「う〜ん」と唸り続けていた

A「白澤の…金魚の糞」

考えに考えて絞り出した結果がこれでは鬼灯様もさぞ…

鬼灯「…そうですか」

白澤様と似ていると言われるだけで激怒する鬼灯様が怒らなかった?

それだけではなく、この反応は珍しく落ち込んでいる?

A「でも、鬼灯の研究には興味があるよ?白澤の研究より期待してるから」

細くなる目と下がる目尻

きっとA様は笑っているのだろ

目元しか見えないが、子供の様な無邪気さが垣間見えた

鬼灯「ありがとうございます///」

A「蓄積する毒物の解毒は出来た?」

鬼灯「それはまだです」

A「そうか。まぁいいや。楽しみにしてるから行ってらっしゃい」

鬼灯「はい」

Aさんが手を振って見送るもんだから、鬼灯様も柄にもなく手を振って壇上に向かう

白澤様が戻ってこない中、A様と一緒に立って鬼灯様の発表を聞く

A「桃太郎様は私に何か聞きたそうですね」

桃太郎「え?あ…あぁ…はい」

A「なんでも聞いて下さい。どうせ今日限りの関係なんですから」

俺が質問をしても、しなくてもAさんは二度と会ってくれないようだ

でも、挙動不審な俺が一緒に居たからAさんを困らせてしまったのだろうか?

Aさんは心苦しそうに目を細めている
2014.9.28

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

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