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02.いかにして彼らのしがらみは生まれたか ページ2

あの世東洋医学合同研究会
白澤「…のようにして猫又の足の毛に薬効がある可能性が…
えーどの部分かといいますと…猫…えーと…この部分ですね」

何かの呪いにかかったとしか思えない絵を見せられて静まり返る会場

A「質問いいですか?」

そんな中手を上げ立ち上がる勇敢な…

鬼灯「は?」

白澤の絵を見た時よりも衝撃を受け、ザワザワとする会場

手を上げ立ち上がった人物は

黒いつなぎに黒い革の手袋

目を隠すような長い前髪と

そんな前髪があっても隠し切れない程はっきりとある目の下のクマ

この背丈と体格からして女性でしょう

それだけならただの根暗な奴としか思わないが

会場に居る全員が動揺を隠せないのは

彼女が口元にガスマスクをつけているから

白澤「どうぞ」

彼女を見ても全く同様しない白澤を私は初めて

「こいつ神だ」

と思った

A「その絵はすごくわかりにくいんですが、結局足全体と言う事ですか?」

なんでそんな事を聞くんだ?

あぁ、今日が研究会だからか

もう薬の事とかどうでもよくなってた

白澤「違うよ。ここだよ」

全く同じところに丸を付け、わけのわからない絵を識別しろと言う白澤

A「は?」

ほら、彼女も困ってるじゃないか

A「あとで教えて下さい。話を止めてすみませんでした。進めて下さい」

そう言うと彼女は退室してしまった

白澤「え?あぁ…うん」

初めて見た彼女の事が頭から離れない

それは会場に居る誰よりも白澤がそうだったんだろう

白澤「で、どこまで言いましたっけ?」

その後の白澤の発表は残念極まりなかった

研究会終了後、皆がぞろぞろと帰宅する中彼女の姿が見えない

鬼灯「彼女は質問に来ましたか?」

白澤「まだ。僕もう帰ろうかな」

待っていた白澤も腰を上げ歩き出す

すると彼女が会場に入ってきて、前かがみになり肩で息をしている

A「はぁ…はぁ…ゴホッ…遅くなって…はぁ…ごめんなさい」

走ってきたのだろう

大分息が上がっている

白澤「いいよ。それよりも大丈夫?」

白澤が近寄って背中をさすろうと手を差し出すが

A「触るなっ!!」

彼女によって思いっきり叩き返される

A「あっ…ごめんなさい…ごめんなさい」

彼女は震える右手を握りしめながらひたすらに誤る

白澤「ねぇ?何をそんなに怖がっているの?」

白澤と同じことを考えていた事と

白澤に先に言われてしまった事に

なぜかイラッとしてしまった
2014.8.31

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 毒姫 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年8月31日 7時

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