【カゲプロ】ある日僕の部屋にいたのは記憶喪失で声の出ない少女で…。【カノ】

42.これってシリアスって言うんでしょうか。完全に違うでしょうね← ページ47

ぎゅぅっとシーナが抱きついて離れない

カノ「シーナ？どーしたのー？」

ノートに何も書いてくれないのでシーナの考えていることが分からない

カノ「言わないと分かんないよー？」

一応言ってみるが離れない

カノ「ねぇ…んッ」

いきなり唇をふさがれる

その衝撃で壁にゴンっと頭をぶつける

痛い…(泣)

これ以上頭打ったりしたら僕おかしくなっちゃうよ


唇が離れてもシーナは僕に抱きついて離れようとしない

カノ「ホントにどうしたの…？」



どうしたのって何度も聞くが何も言わない何も書かない僕を見ない何も反応しない

見ざる言わざる聞かざる状態です←



ずっと立ちっ放しで約10分は経ちました

もう、脚がプルップルですよ


カノ「ねぇ、しー…」


“シーナ”って呼ぼうとしたら

シーナの力が一気に抜けて膝から崩れ落ちた


カノ「シーナ！？」

シーナは自分の胸元を抑えて苦しそうにする

カノ「ねぇ…どうしちゃったの…？ねぇ！！」

しゃがんでシーナと目線を合わせようとするがこっちを見てくれない

さすがに無理か…

肩を揺すってみる

するとシーナの顔が少しだけ見えた

さっきまでと違って顔色が悪い

カノ「大丈夫！？」

声をかけるが反応しない

その後シーナはぐったりし、気を失った




――――――微かにだけどたしかに聴こえたんだ。


――――――君が“カノ”って言ったのが。

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