貴方の綴れに生命の音を3

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(丈side)



丈「いただきます。」


和也「いただきます！」



日付は、12月1日。

そろそろ冬も本番の、冷える朝。


湯気の立つ味噌汁をズっと啜ると、

身体は芯から温まる。



和也「ん〜！かなた上手〜！」



向かいに座るのは

ご飯を食べる1歳6ヶ月の息子と

大きいお腹を抱えてそれを見守るうちの奥さん。



丈「かなた、美味いなぁ？」



俺の言葉に

スプーンを振りかざして賛同する星空は



星空「パパ！パパ」


丈「ん〜？」



和也に似たぷにぷにのほっぺを

ぐっと上に引き上げて笑顔を見せてくれた。



和也「丈くんだけずるい〜！

かなた〜！ママは？ママ！」



星空「、…ぱ」


丈「お？」



星空「……マママママ、っ…！」


和也「多い多い多い笑」


丈「ふはっ…笑…

ちゃんと言えたもんな？」




俺は目玉焼きの黄身を箸で割り

和也も茶碗の白米を箸で掴んだ。




丈「あ、和也。」


和也「な〜に？」


丈「来週、休み取れそうやから。

定休日にさ、3人でどっか行こうや。」


和也「え！ほんま？！」



和也のお腹に居る

次男の出産予定日は来月。


産まれてきたらまた忙しなるから

余裕がある今出掛けたいって


前々から計画していた。



和也「やった〜！

かなた〜、どこ行きたい？？」


星空「ん〜、ぁ！」


丈「お、ライオン？」



星空が指したのは

プレートにプリントされている

ライオンの絵柄。



和也「ライオンさん見たい？」


丈「ほな動物園にするか？」


和也「かなた、動物園やって〜！」



星空のほっぺをつんつんした和也は



和也「お前も動物園でええかぁ？笑」



お腹に手を当てて声をかける。


丈「ええっすかね？」


俺も覗き込んで問いかけて。


和也「アリクイ見た〜い！って言ってんで」


丈「微妙なボケかますなや笑」




ほな、日帰りで行けるとこ探しとく、と

最後の一口を飲み込んだ。



丈「ごちそうさま。」


和也「は〜い、お粗末さま〜！」




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