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中原side
「珍しいな 手前がミスするなんて」
「………申し訳ありません」
小さくボソッと言う芥川。 製薬会社の情報を掴んだUSBメモリを敵に襲われた時に落としちまったらしい。んで、心当たりのある場所に取りにいってるってわけだ。
「って、おいおい」
芥川について行くがまま見えた場所は、Aの家。
「なにか?」と無表情で答える芥川にズカズカ近寄る。
「おい、手前この家に落としてきたのか?」
「……恐らく」
「Aと知り合いなのか」
キッと睨むと無言を突き通しやがる。どうなってんだ。芥川がAと繋がってるっていうのか?この家に落としたと言う事は家に入った事があるって意味だ。
「どういうこ……っておい!」
俺の言葉を無視してベランダに飛ぶ芥川。慌てて後を追い芥川はドアを開ける。 躊躇のないその行動に呆気にとられる。前にも開けた事があるみてぇだ。
電気はついていなく 静か いや、"静かすぎる" この家全体に人の気配がしねぇ
ガチャッ
「「…………ッ!!」」
玄関の開く音がし、息をひそめる。徐々に近づいてくる足音。帰って来たってことか
どうやって説明するか この状況を
キィィ……
「Aが居ないかと思えば、また君かい?」
「その声はッ!!」
ゆっくりと近づいてくると、月明かりに照らされる声の主。その事実に目を見開く
「太宰!!」
「げっ!!中也 最悪」
「なんで手前がここにいるんだよ!!」
「それはこっちが聞きたいなぁ、芥川くんだけでも腹が立っているのに、その上君もAの部屋に不法侵入とは」
躊躇なく蹴りを入れてくる太宰からの攻撃を避け、芥川の隣に立つ。一体なにがどうなったんだよ。ここは溜まり場かなんかなのか
「太宰、落ち着け」
「落ち着けないよ この状況にはね」
太宰の隣の男が止めに入る。こいつは確か、織田作之助か。芥川は無言のままじっと太宰たちを睨んでいる
「太宰、聞け Aが見当たらない」
「……ッ!?」
すると太宰は急いで部屋の電気をつけた
「「ーーー!?」」
物色され 荒らされた光景が目の前に広がる。なんだ、この部屋は……。ふと見ると机の上には一枚のメモが置かれていて 咄嗟に読み上げる
「"この女を返して欲しくば、我々の情報と引き換えに手を引け" おい、何だよ、これ」
「Aが、連れ去られた」
「………ッ!」
「そんな事分かってる!何故Aが奴らに狙われたんだ!!」
至って冷静な太宰に怒りを覚え声を上げた
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柚子の香(プロフ) - キリカさん» いえいえ!頑張ってくださいね! (2018年8月27日 17時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます。ほんとだ"敦"ですね。すみませんありがとうございます! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 唯我独尊丸さん» わぁ ありがとうございます。うれしいです! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - 凄く面白い!ただ、ひとつだけいいですか?漢字が『淳』では無く『敦』だと思います。なんかすみません。この作品大好きです!更新楽しみにしてますね! (2018年8月27日 0時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
唯我独尊丸(プロフ) - 凄く面白かったです!イッキ読みしちゃいました笑更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2018年8月26日 23時) (レス) id: 2689cacca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キリカ | 作成日時:2018年8月22日 19時