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顔は熱に帯びていて胸が痛むぐらいドキドキ高鳴ってる。
なんか、夢に見てた文化祭ってこんなんだっけ…?
彼の顔が近づいて、キスでもされるのかなって目を閉じたら何も触れてこなくて、目をパチリと開けたらニヤつく彼が笑ってた。
「 かわいいね。キスされると思った? 」
『 …うるさい。腕離してよ、』
嫌だねってまた脚に手が触れる。
彼が あっと拍子抜けした顔でスカートのポケットを漁る。
あ、やっべ。
「 便利なもの発見。…せんぱい、可愛すぎ罪で逮捕ですね 」
玩具ではあるけど着替える時に手錠も着いてきて使わないからってポケットにしまってたんだった。
いいもの見つけたって顔で両手を手錠で拘束された。
本格的に抵抗が出来なくなってきた。
「 それ鍵ないと開かないんですよね?鍵は僕が持ってるんで外して欲しかったらがんばって? 」
こいつ、悪魔だ。
サイコパスだとか腹黒とかじゃなくて本物の悪魔だ。
頑張ってってどう頑張るって言うんだ。
「 悲しいの?辛そうな顔も可愛いね 」
『 るぅとくんは、どうしたいのぉ? 』
「 先輩からキスして? 」
私の髪を撫でて愛おしいものでも見ているかの様な瞳
その顔は優しくて、綺麗で、その瞳に吸い込まれそう
キスなんてお易い御用だって、彼の唇に触れる。
『 んんっ、ちょ、』
「 触れるだけなんて、物足りないじゃん 」
正真正銘のどえすだ。
こんな子に育てた覚えはないわ!!
悪戯な笑みを返される。
『 むり、やだぁ 』
このままじゃ最後までやられるって危険信号が鳴ってる。
なんとか逃げてやるって無防備な脚でドアまで駆けようとすれば彼の脚が私の脚を引っ掛ける。
転けた、痛い。
一応彼女だぞ、大事に扱ってくれ。
「 …僕から逃げようとするなんて、悪い子 」
その台詞に胸に何か矢が突き刺さったようにドキンっとときめいてしまった。
私は恋愛小説の主人公か何かなのかもしれない。
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ぽぽかぁ - 私、るぅころ大好きなんで二人が取り合うところめっちゃ興奮しました。とても面白かったです! (2022年6月28日 21時) (レス) @page49 id: 23fc903083 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - お疲れ様でした!本音はもっと読みたいけど、ドキドキなお話をありがとうございます! (2020年4月19日 22時) (レス) id: 957f55f12d (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - お疲れ様でした!とっても素敵なお話をありがとうございました!! (2020年3月25日 9時) (レス) id: dfb928314c (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - お疲れ様でした!!とっても良かったです!!終わってしまうのが残念です....素晴らしい作品を、ありがとうございました!もしよろしければ、また気が向いた時に番外編か、続編など、作っていただけたら嬉しいです!いつまでも待ってます!!頑張ってください!! (2020年3月25日 9時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼんだま(プロフ) - ずっと読んでいた作品が完結してしまって悲しいです...長い間お疲れ様でした!るぅとくんの甘々さが最高の作品でした!もうひとつの作品の方も楽しく読ませてもらってます(*^^*)これからも頑張ってください! (2020年3月23日 0時) (レス) id: aa4aced1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白兎 | 作成日時:2019年12月9日 22時