猫女子×犬男子【うらたぬき】 (ページ11)

今日:2 hit、昨日:26 hit、合計:35,517 hit

きゅうひきページ11

『……』

いま、何時だろう

夜なのは目に見えてわかるほど空の色も暗くなっている

何時間寝たんだろう

お腹すいた

取り敢えず窓開けて、うらたよぼうかな

避けていることを思い出し窓を開けようとするのを辞め、ベッドに再び寝転がる

鍵開けちゃったけど締めるの面倒臭いしいいや

スマホを見ると、両親から遅くなる趣旨のメールとC子ちゃんからの心配のメール
絶対心配なんかしてないでしょ

どうせ、C子ちゃんもうらた目当てだったんだ

A子ちゃんたちも、私がC子ちゃんを避け始めてからは全く話さなくなったし

やっと友達ができたと思ったのになぁ

やっと、やっと

思わず溢れてきた涙を拭おうとすると、聞き慣れた声が聞こえた

う「もー、A泣いてんじゃん。拭ったら目痛くなるよ」

『…え？なんでいるの、？』

う「約束しただろ？ちょっと待ってろ氷とタオル持ってくるから」

そう言って本当にものの数十秒で帰ってきたうらた。

そんなに家狭いかな

う「ほら、目当てて」

『…うん』

どうして、避けてたのに、なんで、そんな疑問と嬉しいという感情がごちゃまぜになってうまく言葉が出ない

う「Aが俺を最近避けてたの、彼氏とか？」

『ちがう』

う「…悩み事なら、俺を頼ってほしい」

『大丈夫』

うらたのせいで悩んでるなんて言ったらうらたが悲しむ
そんなこと、絶対言えない

う「A、」

眉を下げて悲しそうな顔をするうらた

『いえ、ないの』

う「どうして、？」

『うらたには関係ないでしょ』

こんなことを言いたいわけじゃない
私があたってるだけだって分かってるよ

きっと、話したらうらたは優しいから怒ってくれる

でも、私はC子ちゃん達も悪者にしたくないの
ごめん、ごめんね

私が我慢してれば、いいだけだから

そんな沈黙に耐えられなくなったのか口を開くうらた

う「A、俺さAが好きなんだ。恋愛的な意味で」

え…？