【青葉城西】狂った頭にメスを入れましょう【悪女主】

４３話 ページ46

私は春川さんのお父さんの手を思いっきり叩いた

…実は私格闘技経験者なんだ


『貴方…屑ですね』

少し怯えて…そんでもって凛とした表情で

目はきっと冷え切っているだろう…心の底の興奮は出て無いはず


『実の娘を殴ろうとするなんて…虐 待…じゃないですか？』

スッと怯えを消す……こんなことで怯え出す相手に私が怯える必要は無いでしょ？

自信に満ちた様に、まるで女王の様に冷酷に


「A様ッ！この度は申し訳ございませんでしたッ！娘にはきつく言っておくので、もう一度チャン『私は……嫌がらせなんて受けてませんけど？』…は？」


…様付けとか気持ち悪いんだけど…


ここは春川さんをかばうのが得策。ここで春川さんのお父さんの肩を持つのはリスクが高いからね


『それに…貴方の会社は不正やパワハラ、セクハラ等もあり特に社長の貴方が一番の加害者とか…』

感情を込めず…でも若干怒りを滲ませて

…それに、これは全部事実。父さんは私が何も言わなくてもこの会社を潰すつもりだった


ちょっとだけ早まっただけだよ？

「え…」

え、何故驚く…似た者同士かよ


『貴方の会社が父の会社に縁を切られ倒産したのも全て貴方の責任では？』


貴方みたいな人には上の人間からの正論が一番なんだよ

これで激怒させてもいいけど、それは面倒くさいからね


…愚かな貴方にはこの言葉を贈ろう

『それを娘にやつあたりなんて屑のすること……父の判断は正しかったようです』

…私の言ってること…どこか間違ってる？


あらあら、目に光が無くなっちゃった！

「…帰らせていただきます」

…逃げるんだ

雪「門まで送ります」

雪の目は相変わらず冷たいけど、春川さんのお父さんは目の前の暗闇で気付いてないみたい

「ありがとう…ございます………美子はどうする…」


春川さんは…きっと…

美「…美子は……帰…る…」

やっぱり

あーあ、話したいことあったのにな


また今度話そうっと


「そうか…」

二人とも全く振り返らなかった

春川さん達が出て行って、いつもうるさいバレー部に静かな空気が流れる


はぁ…

『…止めてごめんね！練習始めよっか！』

笑顔で言った。この笑顔を無理して作った笑顔だと思ってくれればいい


松「…そだな！」
花「始めようぜー」
岩「そうだな、各自始めろ！」
及「あ！岩ちゃん！及川さんの仕事取らないで！」


いつも通りの三年の会話で下級生からホッとした雰囲気が伝わる

…あぁ、いつも通りの部活が始まる

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