哀しいkiss 2

43 ページ11

太輔side

彼女にお詫びのプレゼントをしたいと思って
少し早めに家を出た



何がいい？
アクセサリー…は、重いか
花…いやいや花屋だし
ケーキとか….甘いもの好きかな
バスソルトとかは？



思い余って渉にLINEした



〉食事でも奢れば？

意外な言葉が返ってきた




〉彼女の事何にも知らないのに、プレゼントは
厳しいでしょ




確かに…

でも食事….って




〉うまくやってねーー

それっきり返事はなくなった
冷たいなー渉
ていうか今日、渉はプレバトの収録だったわ



自分でも、気の利いたプレゼントを見つけられそうにないと思った俺は、意を決して彼女を
食事に誘うことにした




彼女だけじゃなく
店長さんも誘えば、重くないよね
一緒なら来てくれるかも…





＊





店を覗いたのは、閉店10分前だった




「…？あれ…」



「藤ヶ谷…さん？」





俺を見つけたのは、Aちゃんだった





太「あ、あ…と、こんばんは」





「えと…もうすぐ閉店ですけど…」





太「あ、いや今日は昨日のお詫びに…」




「…？」




太「昨日、花束受け取りに来れなかったから…」





「…え？」





太「君が、玉に連絡してくれたんでしょ？」





「…？」




「私が…玉森さんに？」




太「急用ができて早上がりだから…って」




「私が…ですか？」





太「玉もカタログ受け取りたかった、って」





そうだよね？





違うの？





「あ、確かにそれは…そうですけど…」






太「？」





なんか…話違う感じ？



太「どういうこと？」







「えと…昨日は…」

「…玉森さんの方から連絡あって…
藤ヶ谷さんお仕事終わらないから、自分が
取りに行く、って…」






？




「それに
私は、いつも通りラストまでお店にいました…よ？」



玉の方から連絡があって…？

自分が取りに行く？

しかも君は…早退した訳じゃなかったの？




何それ

どういうこと？

44→←42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す