哀しいkiss 7 ページ24
Aと別れた後の太輔は
側で見てるのが、辛いくらい傷心していた
食べれず、眠れず…口数も極端に少なくなった
ドラマや舞台準備、ライブと重なったのも
タイミングが悪く、心身ともに疲れきっていた
多分、Aと別れたのを聞いてたのは
横尾さんだけだったと思うけど、
他のメンバーも何となく感じ取っていたと思う
太輔が、全くAの話をしなくなり
ともすると、一人ほんやり遠くを見つめてた
今にも泣き出しそうな顔をして。
.
.
.
太輔は、Aの相手が俺だとは知らない
勿論、俺が太輔より前に彼女に出逢っていたことも
知らない
俺は、太輔に全てを打ち明けてもいいと思ってた
いつかは分かることだから
時間が経ってから、知らされる方が酷だ
ずっと黙って、騙していたんだと思う方が辛い
そう、Aにも話した
ずっと…一生側にいて欲しいと思ってる
だから、太輔に隠し続けるのは無理だと
何度も何度も、説得した
.
.
けれど、
Aはそれだけは嫌だと、
それだけは、許して欲しい
太輔には言わないで欲しい、そう懇願した
俺に手を合わせて懇願したんだ
それだけは言わないで、と
太輔には言わないで、って
手を合わせて、身体を床につけて
まるで土下座でもするように泣きながら俺に乞うた
あの日の君を
俺は一生忘れない
裏切り、傷つけてしまった太輔を必死に守ろうと
した君を忘れない
君は….確かに太輔を愛してた
もしかすると、君は
太輔が君を想う以上に、太輔を想っていたのかも知れない
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作者名:トウコ | 作成日時:2019年5月25日 18時