Love Story &yuta (ページ13)

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病院ページ13

店長には、
自分がぶつかったこと、そして…
後になって損害賠償だの、週刊誌だのトラブルに
なることのないように彼女を病院に連れて行きたい
と説明した

これから多分、俺のファンの人達で溢れるであろう
この店…
俺を使っての宣伝は有難いはず…
NOなんて言えるはずない

「わかりました、お願い致します。」

「Aさん、お大事に
仕事のこと気にしないでいいから、ゆっくり休んでね」

俺は、今日ダメにしてしまった多肉植物の代金には
多過ぎるお札を店長に渡し、深々と頭を下げた

裕「本当にご迷惑かけてすいません。
治療が終わったら、また連絡します」

それだけ伝えると
腕に氷袋を当てた彼女を宮田に任せて
俺は裏口に、車を回した

「大丈夫？」

彼女にかけられる言葉が、他に見つからない
昨日重ねた指先は、今はドス黒く変色してる

心配で心配で仕方ない
俺の不注意で彼女に怪我をさせるなんて

裕「宮田、運転代わって…」

俊「え、」

裕「出来んだろ？」

俊「あ、うん…」

「あの…裕…君、大丈夫だよ、私…」

後部座席に座るのを、躊躇い、嫌がって
中に入ろうとしない彼女

裕「大丈夫じゃないだろ？」

こんなに腫れ上がってる…

裕「大丈夫なんかじゃないよ…」

「でも…」

裕「病院行こう、心配なんだよ…
だからお願い…車に乗ってくれないか
また、騒ぎになったら…今度はバレちゃう…」

「…あ、…」

「ごめ…」

全てを悟った彼女が、静かに頷いた

裕「謝んないで…悪いのは、俺だ…」

こんな風に再会したくなかったのに
めっちゃ、カッコ悪いし…すげ、切ない

裕「ほんと…ごめん」

裕「ごめんね、Aちゃん…」