俺の彼女＊短いお話集＊34

風邪。&Ｋ ページ38

宏「ほら、ほら横になって…」




宏「ったく…無理するから…」





「ごめんなさい…」






宏「Aは、一人で頑張りすぎるんだ…」





宏「どーれ？」






ぴと、って

おでこにくっっいてきた宏君のおでこ






宏「まだ、熱があるね…」






…






宏君、近いよ…



近い


風邪…うつっちゃうよ…






宏「早く良くなれー」






宏「ね…」






「ん…」






宏「今、お粥作ってくるね…」





「ん…」







宏君と付き合って半年

仕事も忙しいのに、いつも私の身体を心配して

優しくしてくれる









宏「ほら…これ食べて…」





宏「大丈夫、座れる？」






「ん…」





ベッドに並んで座って

作ってくれたお粥のトレーを乗せる








宏「熱いよ…ふーふーしよっか…」






「大丈夫、自分で…」







宏「いいから…」




レンゲですくって

それを、ふーふーしてる宏君






宏「もう、いいかなー」





宏「どう？」








宏「熱い？」





宏君の指先から

運ばれるレンゲ





「美味しい…」





「凄く…」








宏「そか、良かった、いっぱい食べて早く

元気にならなきゃな…」








「ん…」






宏「はい、あーん」






「ん…」





宏「はい…」






「あ…」





「ん…っ…」





口からこぼれ落ちたお粥




宏「あーあ…もう…」






宏「ったく…」







宏「溢れちゃったじゃん…」








宏「Aったら…えーとテッシュは…」






宏「あれ、切らしてる…」







「あ、今朝…」







「今、持ってくる…」






宏「もう、いいよ…」



…？





宏「いい…」





え？




宏「取ってあげる…」





ペロ




ペロッ







宏君….





や…だ…






ペロッ…






あ…ん…






や…だ…





やん…







宏「美味し…」







宏「Aの…美味し…」







宏君….たら…




もう



やだ…









宏「早く良くなって…」






宏「笑顔を見せて…」






宏「大好きだから…」






宏「ね、A…」







「ん…」






宏「愛してるよ…」





終

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