哀しいkiss 3 (ページ6)

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裕太side

嘘だろ、って気持ちと裏腹に
その姿が目を浮かぶようだった

ナィーブなガヤ

ガラスのハート

そんなガヤが、愛する人を失ったら…

あんなに愛してた彼女を奪い取られたら…

確かに…

そうなるだろう

無理矢理、ガヤから彼女を奪い取った時
そんな風になってしまうガヤを想像した

でも、わかっていても我慢出来ず、
自分の良心に蓋をして、本能のまま、気持ちのまま
彼女を無理矢理自分のものにした

ガヤもいつかは彼女の事を忘れるだろう

忘れて、他に好きな女性が出来たら
頃合を見計らってAと付き合い始めたんだ
って話そう、って思ってた

でも

ガヤの想いは…そんなもんじゃなかったんだ

簡単に忘れられるものじゃなかったんだ

渉「裕太？」

.

.

渉「裕太、どうした？」

裕「あ、ごめ…」

渉「話してなくてごめんな、太輔がさ
みんなには心配かけたくない、って言うから…」

裕「そっか…
いや、むしろ…気づかなくてごめん…」

渉「いいんだ、それよりさ…」

裕「？」

渉「今日のことも…みんなには内緒にして欲しいんだ…」

裕「え、」

渉「幸い、事務所にもバレてないし…
太輔もみんなに心配かけたくない、って言ってんだ…」

裕「そっか…」

渉「このまま彼女が、側にいてくれれば…」

え？

渉「またさ、2人やり直せればさ…
太輔も元気になれると思うんだよね…」

ガヤとAが、やり直す？

裕「そんなにうまくいくかな…」

思わず、口から出た本音

渉「？」

渉「裕太？」

やばい

勘のいい渉、なんか気づいたかな

裕「何でもない…」

.

.

.

渉？

何、黙ってんの？

裕「渉？」

.

.

渉「俺さ…なんか、気になるんだよね…」

え、

突然…何？

渉「太輔は詳しいことは言わないけど…」

渉「何であの2人、急に別れたんだろ？」

え…

渉「太輔は、太輔で、すげぇ彼女の事を大切にしてたし….彼女も、真面目そうな子だったのに…」

渉「なんで、急に別れたのかね…
おかしくない？別れよ、って自分で言ったくせに半年も想ってる、って…」

？

渉「あの2人…なんか、おかしんだよ」

渉「絶対、何かあったんだよ…
本当は好き同士な2人が、別れるきっかけが…」