31 ページ34
『今夜は月が綺麗』
空に浮かぶ月と、川の水面に映って揺れる月
1人で川岸をゆっくり歩いてた
『……？』
ふと、嫌な気配がした
体が強ばる なんだろう
でもいくら待っても何も起こらない
『気のせい……？』
それならいいけど
そう思って、一歩踏み出そうとした刹那
ｯﾊﾟｧﾝ
この世で1番嫌いな音がした。
乾いた音が、静かな川辺に鳴り響く
発砲音
そう気づいた時には、既に銃弾は見える所まで来ていて
全てがゆっくりに見えて、ああ、もう終わりかなんて、呑気に考えていた
気づくと体が横に吹っ飛んでいた
何が起こったか分からなかった
目がチカチカして、だんだん擦りむいた痕の痛みを感じるようになる
「おい、手前、大丈夫か」
頭上から、声がした
『え、あ、はい』
顔をあげると、黒い外套を羽織った、知らない男性の腕の中にいた
……え？腕のなか？
ちょっと待って何が起こってるの？
悶々と考えているうちに、その人はぱんぱんと外套の土を払って立っていた
「ならいい。ほらよ」
助けてくれたのか
手を差し伸べてくれるところをみると、この人は紳士なのか？？？
折角差し伸べて貰ったので、掴ませて貰って立ち上がった
「ったく、誰の縄張りだと思ってんだ」
え、ナワバリ？何か来ちゃいけないとこあるいてたの？
「ﾁｯこちら3番。外した。別から頼む」
風から小さく、でもはっきりと聞こえたその声は
あたしがどんな状況にあるか理解するのに十分すぎた
最近はなかったから油断してた
脚が竦む。追いかけっこは慣れたはずだったけど、やっぱり恐怖は忘れられないようで
逃げなきゃ。
そう思っても身体が言うことを聞かない
「おい手前何してる。逃げんぞ」
男性があたしの手を引いて走り出す
引っ張られたことで身体が軽くなる
ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟｯ
すぐ後ろを銃弾が掠める
ﾊﾟｧﾝ
足を下ろそうとした所に着弾したせいで、バランスを失って前に重心が傾く
ﾊﾟｧﾝ
もう一発
やべ、流石にこれは避けきれない
そう思って目を瞑った
--------------------------------
こんばんは！
2ヶ月以上更新していなくてすみませんでした
色々落ち着いたので、少しずつ更新を再開していこうと思います
よろしくお願いします
ユッカ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜種梅雨佐矢花(プロフ) - 公式LINE楽しみにしています。これからもう頑張ってください (2020年10月9日 21時) (
レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
ユッカ(プロフ) - ありがとうございます！明日か明後日には更新しますのでよろしくお願いします!! (2019年8月15日 21時) (レス) id: 2a8d441004 (このIDを非表示/違反報告)
夏色炭酸水(プロフ) - とても面白いです!!これからも頑張ってください！ (2019年8月15日 18時) (レス) id: 4b5d2ae9b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユッカ | 作成日時：2019年6月23日 14時
