雨が降り私は歌う [KZ] (ページ43)

今日:34 hit、昨日:2 hit、合計:52,278 hit

#thirty four ページ43

.

｢そらのよおーにゆったりとした日々を過ごそーよまふぅ〜｣

｢帰れ｣

｢そらるさんそれ名言｣

｢どこがだよ｣

そらるさんがドアを開けた瞬間に交わされた会話。

そらるさんは両腕を広げニコニコとまふさんを見つめ、まふさんはそらるさんをきっと睨みつけ、さかたんは何か感心したように、そらるさんを見て、うんうんと頷き、さかたんをうらたさんは引いたように見る。

その状況から五秒程たった時、そらるさんはふと真面目な顔になり、真剣な目でまふを見た。

｢いまさっき俺は何を言った｣

まふさんはふわっと微笑んだかと思うと、腕を広げ、俺の胸に飛び込めというように、ドヤをかます。

｢そらのよおーにゆったりとした日々を過ごそーよまふぅ〜です。｣

さかたんはうらたさんを見て、言う。

｢うらさん俺今日から引きこもりを極めていきたいと思います。｣

｢おう。俺がお前の家を壊して、助けてやろう｣

ただのカオスとしか言いようがないこの現状。

誰でもいいから、戻してくれ、と思う。

この際神様でもいいから。

私は誰にもバレないよう、天へ願いごとしをしていると、そらるさんが、すんっとスリープモードに入ったように、目を黒くさせた。

｢おい。まふふざけないで、さっさと仕事するぞ。おい。｣

｢えっ。そらるさんそれ理不尽。パワハラ。｣

｢口答えするのなら彩ちゃんは今日からうちの子だ。娘を返せ。｣

｢さぁっ！！いざっ死への旅へっ！！｣

まふさんは頬を膨らませ、そらるさんを睨みつけていが、急にまた笑みを浮かべ、階段を昇っていく。

多分そらるさんとまふさんはお笑い芸人目指せるよ。

｢うらさん、俺もそらるさんとまふみたいな会話したい｣

｢だまれ、赤｣

｢もはやイメージカラーじゃない？？？｣

うらたさんは完全にさかたんを無視し、私を方をみて、ニコッと笑う。

｢彩ちゃん。ゲームでもしよーか。｣

私は少し戸惑いながら｢はい｣と返事をした。

ゲーム苦手だもの。

さかたんは｢ひどいっ！うらさんっ！酷いわっ！｣と一人ワーワーと騒いでたが、やがて、うらたさんをみて、不思議そうに首を傾げた。

｢ねぇーうらたさんくろちゃん遅くなーい？｣

うらたさんは確かにそうだなと言うように首を縦に降ると、遠く何処か見るように、目をさかたんから逸らした。

｢どーせ、タピオカでも買ってんだろ。｣