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その午後、雨粒がパタリと窓ガラスをたたいたことに気が付いて私は慌てて洗濯物を取り込んだ。
これから夕飯の準備をするところだったけど、気が付いてよかった。
取り込んだ洗濯物を浴室乾燥に掛ける。
ある程度は乾いてそうだけど乾ききるかなぁ。
リビングに戻った私は雨脚が強くなってきている窓の外に目をやった。
「櫻井さん、傘持ってるかな……」
今日は雨が降る予報じゃなかったから持ってなかったらぬれちゃうかもしれない。
……いや、でも誰かと一緒になら別に平気か。
というかコンビニで傘買えばいい話だもんね。
雨雲が太陽を遮ってまだ夕方にはなっていないのに外は暗い。
空と同じようになんとなく晴れなかった心を持て余しながら私は夕飯の支度にとりかかった。
作り終わったら仕事は終わり。
櫻井さんにおかえりなさいって言いたかったけど多分言えないだろう。
いつ帰ってきてもいいように。
はたまた帰ってこなくても、何なら誰かを連れて帰ってきてもいいように。
考えた末に私はカレーを作り置きしておくことに決めた。
強くなる雨脚が窓を叩く音を聞きながら料理をしていた私はふいに玄関が重たい音を立てて開いたことに気が付いて手を止めた。
ガチャン、と、扉が閉まるまでにザアザアと流れ落ちる雨の音が聞こえる。
「櫻井さん……？」
帰って、きたの……？
私は手を拭くとパタパタとスリッパで床を叩きながら玄関へ向かう。
リビングから廊下につながるガラス戸を急いで開けると、そこには雨にぬれてびしょびしょの櫻井さんが力なく立っていた。
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iCHiKA(プロフ) - shiさん» この度もありがとうございます！二人の距離もやっと変わり始める…といったところですので、お楽しみいただけたら嬉しいです。 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - こんばんは！！翔さん何かありましたね( .. )この後の主人公と翔さんの行方楽しみにしています！！ (2021年2月26日 22時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - shiさん» コメントありがとうございます！驚いてもらえたなら嬉しいです。雨にぬれたSさん想像しながらぜひ続き読んでくださいませ。楽しんでもらえたら光栄です。 (2021年2月24日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - おはようございます！！まさかの帰ってきたにドキドキです！！次回も楽しみにしています(^^) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年1月24日 14時
