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茅野side
先生が銃をいきなり取り出し、皆に向ける。するとそれを見るなり教室の端に逃げ惑う。腰が抜けて立てない人も体を引きづりながら後ずさりしていた。
私も同じだ。声がひゅっと詰まって息が苦しくなる。壁と同化するぐらい力強く背を押し付ける。出来るだけ先生の銃から距離を取るのに必死だ。
「言ったはずですよ！間違えたら、5人の命が犠牲になるって」
先生は相も変わらず表情ひとつ変えずに淡々と話す。嫌だ、お願い、助けて。悲鳴が鳴り止まない中、立ったまま動かない生徒が一人。Aちゃん。
俯いたまま何かブツブツと口を動かしている。だけれどもみんなの悲鳴でなんと言っているかまでは分からない。
とりあえず避難させないと！勇気を出し先生に1番近い彼女の元へ行く。だけどやっぱり怖い。足早にそこを去ろうと、彼女の手を引いて元の場所に戻ろうとした。だけど彼女はやっぱりそこから動かない。
｢Aちゃん…？｣
私が名前を呼ぶと俯いていた顔が静かに上がった。
「今から呼ぶ5人は隣の美術室に来い！！それ以外の者は教室から出るな。出たら命の保証はない！」
誰が殺されるかわからないこの状況下に置いて、皆の悲鳴が一層大きくなった。でも私の意識はそんな所にはない
「待ってくれ!!5人のうち1人は俺でいい！これが正しいことだなんて思ってねぇ。でもこれは俺がまいた種だ！俺はここにいる誰よりも責任を取らなきゃいけねぇ、償わなきゃいけねぇ!!」
「いいだろう……残るは4人だ」
彼女、Aちゃんが涙を流していた。静かにとても苦しそうに。顔をゆがめ呼吸さえもままらない様子。大丈夫か、と声をかけた時ドンッと体を押された。それにより私は元の場所まで戻った。私を押したのは勿論彼女。
｢なんで…｣
こうしている合間にも着々と残る4名の名前が呼ばれる。中々動かないその4名に先生が早くこっちに来いと促した。
その時、彼女は大粒の涙を流しながら、その場に似つかわしくない笑顔を見せた。その顔が一瞬澪奈に重なる。命を絶つ前の澪奈に。なにか嫌な予感がした。そしてその嫌な予感は的中する。
『…先生、私も殺してくれませんか』
｢どういう事だ｣
銃を持つ先生に近づきそう言ったのだ。それから先生の前に立ち、その手に握られている銃を自分の方に向けた。予想外の出来事に先生も動きを止める。彼女は静かに銃口を自分の胸に押し付けた。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年8月20日 18時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎(プロフ) - 初めまして！柊一颯落ちで物凄く嬉しいです！！更新待っています！これからも頑張ってください！！ (2021年2月26日 21時) (レス) id: bdaf0ebad8 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - しろごめさん» ありがとうございます！柊先生オチです(≧ω≦)bこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2019年3月16日 8時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
しろごめ(プロフ) - コメント失礼します！ぶっきー落ちと聞いて見に来ました！笑更新頑張ってください、応援してます！！(*´∀｀*) (2019年3月15日 23時) (レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな x他1人 | 作成日時：2019年3月14日 23時
