ピースサイン（米津玄師） (ページ8)

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理由4 ページ8

サヤside

玄師「サヤと走るの楽しいから」

サヤ「昔からそう」

玄師「昔、ねぇ。…なんで笑ってんの？」

サヤ「…秘密」

そう昔から。幼稚園の頃から玄師くんは走る時は笑顔だ。
あと、よく転んでは泣いていた。
私は玄師くんが転ばないように一緒に走ったりしていて定着してしまった。

玄師「まぁ、いいや」

サヤ「秘密基地変わらないな…」

玄師「二人しか知らないのも変わらない」

サヤ「そう、だね」

二人だけの秘密基地。
二人でこの森を探検して偶然見つけた。
ツリーハウスみたいな場所。
最初入った時は埃まみれで誰も使っていないようだった。

玄師「これからもサヤと僕以外に教えるつもりはない」

サヤ「私だって教えるつもりはないよ。でも、何で？」

玄師「教えちゃったら、“秘密”基地じゃなくなるし二人のままでいたいから」

分かる気がする。玄師くんと私はお互い話す事が余り好きではない。
でも、玄師くんとは話していて嫌じゃない。
玄師くんもきっとそうだ。前にも言っていたから。
だからこそこの場所は秘密にするべきなんだ。

サヤ「そうだよね。私も二人のままがいい」

玄師「まぁ、この森に立ち寄る人なんて早々いないんだけどね」

サヤ「確かにね。私は好きだけど」

玄師「僕も好き。もののけ姫みたいで」

そこなんだね玄師くん。
森には殆どの人は立ち寄らない。
町の人も殆ど知らないのだ。

サヤ「そこなんだね。ていうかトトロだよ！」

玄師「森の主とかこだま出てきそうじゃん」

サヤ「トトロとかも出そうじゃん。どっちでもいいや。出るといいな」

玄師「出たら友達になる←」

サヤ「トトロともなれるかな←」

お互いにジブリ好きである。
ノリも何処か似ていて毎回このような話になる。

サヤ「さっき気づいたんだけど、また絵増えてない？」

玄師「さっき八付けた」

サヤ「また夜にかいじゅう描いてたの？」

玄師「うん。思いついたから」

玄師くんは絵を描くのが好きだ。
秘密基地には玄師くんの絵が貼ってある。
アニメ、ゲームのキャラクターもあるが、殆どは玄師くんが考えたかいじゅうたちや女の子の絵である。

サヤ「だから、朝起きれないんだよ」

玄師「思いついたら描くしかないでしょ。その時にしか描けないし」

サヤ「前から気になってたんだけど、この女の子ってモデルいるの？」

それを聞きたくなった。