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なおの「いらっしゃいませ」の声に、Aは入口の方へ視線を向けた。

なお「シルクちゃん、ビールだったわよね?」

そういうと、シルクを手招きして、Aの隣に座らせた。

なお「シルクちゃん、ちゃんとこの子と話してね。なんだか、訳わかんないこと言ってるから」

そう言って、シルクの前にビールのグラスを置き、なおは別のお客の相手をしに行った。

シルク「・・・兄貴から連絡もらった。なんだよ、『グループ辞めたい』って。」

言葉の端々に怒りがこもるシルクに、Aは思わず笑ってしまう。

A「シルク、ごめんって。でも、いきなり怒りすぎ。何も話してないじゃない。ちゃんと話すから」

そう言って、泣き笑いの顔をシルクに向けると、シルクは案の定、ぎょっとした表情になる。

Aはグラスを軽く持ち上げ、目だけで乾杯をする。

A「・・・どこから話せばいいんだか・・。」

そう言って、Aは他のメンバーから聞いたマサイとモトキの様子と、自分の気持ちを話す。

シルクは、Aの話を聞きながら、まっすぐ向いてちびちびとビールを飲む。

シルク「確かにお前がいるときといないときで、あいつらの様子が違うとは思う。けど、それはあいつらからのアピールだと思う。お互い譲りたくないんだろうな」

A「それはそれで、なんか心苦しいというか・・。私は仲のいい二人で会ってほしいから・・・。」

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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時

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