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私と、廉と、目の前の彼とのトライアングルは、美しすぎて近づけないと、
近づいたらその美しさにひれ伏して沼のように引きずり込まれて、出てこれないと。
...まるで美しいのに刺がある薔薇みたいだと。
誰かが言っていたけれど、そんなものではない。
顕嵐くんは見てわかるとおり、本能のまま、誰でも抱くし、私も彼を見て特別な感情なんて起こらない。
...あれはそうきっと、何かの幻か罠。
「俺も...最後になるなあ、」
......え？
そのセリフには主語がなくて何のことを言っているのか分からなかった。
それもぼそりと呟いて、上手く聞き取れなかったのもある。
「え、なに？」
彼の言った言葉を見つめて探れば、
「なんでもない、」
と、彼は綺麗に微笑んだ。
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退学をすると決めたのは誰かのせいではない。
意味がわからなかった。
進学した理由も、ここに通っている理由も。
おばあちゃんに見せるための制服も、結局見せることはできなかった。
学校を辞めなかったのは所詮勇気がなかったから。
でももう今は...彼がいる。
大丈夫だよね、きっと。
「ばいばい、」
全ての荷物を持って振り返った。
バカみたいな先生の言葉も、浅はかな周りのみんなもすべてここに置いていく。
校舎はあの時となにも変わらない。
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さっち - ドロドロしたのが読みたかったのでほんとこのお話最高です！更新楽しみに待ってます！ (2016年10月17日 23時) (
レス) id: 98800b7e8f (このIDを非表示/違反報告)
侑貴 - 更新楽しみにしてます！ミステリアスな感じに引き込まれていってしまいました！作者さんのこの作品大好きです！お願いします、作品を書いてください！ (2016年10月2日 23時) (レス) id: 09b0973850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きら | 作成日時：2016年9月5日 23時
